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2019年8月

2019年8月28日 (水)

せせこましか

糸島弁シリーズ三百六十六。せせこましか。

『いとさいさいな ひとも くるまも おおして たいがい せせこましかろーが しまんしきの ほうさい いこうえ』「伊都菜彩は人も車も多くて、ずいぶんと狭苦しいだろう。志摩の四季の方へ行こうよ」

【せせこましか】狭苦しいこと。せわしないこと。なんとも表現が難しかとですが、全体的に「こせこせした感じ」をいうごたります。語源ははっきりせんながら「狭苦しい」と「せせる(競る・漁る)」の両方が混ざったような感じでしょうか。

いつもの「日葡辞書(九州方言→ポルトガル語対訳辞書:1603年」には、Xexecamaxij=せせかましいで収録されていました。古くからの言葉のようですね。

Itosaisai02

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2019年8月19日 (月)

のす

糸島弁シリーズ三百六十五。のす。

『あっちゃー ちーと のすの ふかか ごたって どうも しょうの あわん』「あの人はすこし腹黒い感じがしてどうも相性が悪いよ」

【のす】腹黒い。何を考えているかわからない性格。

実は、この「のすのふかか」は「志摩町史」と「さくらい方言集と歴史」ではじめて知った言葉でした。で、この「のす」が何を意味しとるとか、ずーっと考えとるとですがよくわからんとですよね。とりあえず、今んところ思いついたことをちっと当てっぽす。

「のす」には、「尻」と「穴」という意味があるようなので(日本方言大辞典)、「穴(人間性)の底が見えん」ということやろか・・・というとが一つ。もひとつは「口車に乗す=だます=腹黒い」あたり。

とりあえずこのへんでご勘弁。

Itosimabon

 

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2019年8月12日 (月)

どうびき

糸島弁シリーズ三百六十五。どうびき。

『べべんこな うのうやったな こってやったな こってなら そんうち どうびき させらるうな』「牛の子は雌牛と牡牛のどっちだったの。牡牛だったら、そのうちに胴引きさせられるね」

【どうびき】胴曳き・胴引き。牛に切り出した木材などを引かせること。その牛のこと。牛の胴に綱や牛車をくくりつけ引かせるということでしょうかね。

【べべんこ】べこのこ。牛の子。ちなみに「べこ」はアイヌ語の牛(Peko)から来た言葉らしかです。

関連ネタの写真探したとですが、牛さんの写真のよかとのないで、(なんで写真撮っとったか忘れたとですが)とりあえずこげなとの出てきたけん載せときます。

Gyunyuusi

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2019年8月 5日 (月)

鹿家

糸島弁シリーズ三百六十四。鹿家。

『なぁなぁ しかかの ちめいな どっから きたっちゃろか』『そら しかの いっぱい おったけんやろ』「ねえ、鹿家という地名はどこから来たんだろうね」「鹿がいっぱい居たからだろう」

そげな単純な話でもなかろうて思うとですが・・・というわけで

【鹿家《しかか》】明治22年からの大字名。福吉村から二丈村、二丈町、二丈鹿家という流れですが、「角川日本地名大辞典福岡編」に「延喜式に佐尉に駅家《うまや》があったと記されていた」という一文があるだけで、手持ちの町誌や辞書類にもさっぱり地名由来の記載がありません。で、いつもの「糸島弁ブログ」流の当てっぽす。

「しし」という言葉があります。「しし=肉」で、「しし」にどういう漢字を当てるかというと、昔の人にとっては、「肉=猪=鹿=獣(大辞林)」らしかとですね。つまりはやい話が「鹿家=猪や鹿や獣をさばき食べる山村」という意味やなかろうかと想像しとるわけです。

ついでに、これまたいつもの「日葡辞書(九州方言→ポルトガル語対訳辞書:1603年」には、「Xixi=シシ=肉=鹿や猪や獅子のこと」とあります。ポルトガル語の綴りは普通のローマ字とは違うけん、そもそもの項目探しがオオゴトです。シシがxixiと書くやらなかなか想像つかんですもんね。

では、その鹿も猪も獣も鯨もぜーんぶごちゃまぜという、そんな状況証拠となる写真を一枚。

Ukidake_kujira01

ここでは「しし」に鯨という漢字も含まれとるごたります。面白かですね。

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