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2019年7月

2019年7月29日 (月)

ださん・だしきらん

糸島弁シリーズ三百六十四。ださん・だしきらん。

『だいじか はなしかとに でんわで すんまっせん さっさと かお みせんといかんとに いきだしきらん あいだしきらんで すんまっせん』「大事な話なのに電話ですみません。すぐにでも顔を見せないといけないのに、行けなくて会うことができなくてすみません」

【ださん・だしきらん】ちょっと微妙な表現で、まだ・・・できない、まだ・・・できていないという意味ですたいね。もう少々消滅語っぽいですが、「行きだしきらんのる」「会いだしきらんなおる」といった、「ノル」「ナオル」という表現も年寄りには残っとるごともあります。

写真はこの話題とは関係なかとですが、糸島と韓国語の関係をちっと探らないかんと思うとるとですが、ここから先を調べだしきっとらんとです。ふと思い出したもんで・・・。

Gwan_eum

Koraiji

 

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2019年7月22日 (月)

きすご

糸島弁シリーズ三百六十三。

『おっ つりざお かろーて どこさい いきよるとな』『しかかい きすごつり』「おや、釣り竿かついでどこへ行ってるの」「二丈鹿家へシロギス釣りに」

【きすご】標準和名でシロギスのこと。キス《鱚》が一般的な呼び名で、そのキスの地方名で魚名方言。

で、このキスゴという言い方は、けっこう古くから使われとったようで、その資料的なものをズラズラっと引用しときましょう。単なる方言、田舎語として簡単には片づけられん言葉です。

1:「筑前国続風土記《ちくぜんのくにしょくふどき》」の「巻之二十九 土産考序」では、「味も性もよし。病人食すべし」と大絶賛。

2:「物類称呼《ぶつるいしょうこ》:越谷吾山著:1775年刊:岩波文庫版」という諸国方言辞書には、「幾須古《きすご》○関西にてきすご。江戸にてきすと云」・・・とちょっと想像がつかない漢字が当ててあります。

3:「日葡辞書(九州方言→ポルトガル語対訳辞書:1603年」で、「Qisugo きすご 鱚子 鱚」とポルトガルからの宣教師さんがいちばんやさしい日本語解説してくれていますね。

Kisugo03

添付画像は「中村学園大学図書館アーカイブ」の筑前国続風土記から拝借しています。

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2019年7月15日 (月)

いやし

糸島弁シリーズ三百六十二。いやし。『あやつな たいがい いやし やろが ひとが なんか くいよったら すぐ てば だしてくる』「あいつはひどく意地汚いだろ。人が何か食べてたらすぐに手をのばしてくる」

今回は先に「いやし」テーマの写真を載せときましょう。

Iyashi

たぶんデイサービスかなにか、お年寄りの集まる場所への送迎車やろて思います。「心や気分が癒やされる家」という意味なんでしょうが、博多の、それもある一定の年代から上の人間にはかなり違和感のある言葉やろて思います。

【いやし】卑しい賤しいの名詞形で方言。意地汚い、食い意地の張っている「人」を指すことが多かですね。物欲しがり。ちなみに広辞苑には「いやし」は収録されていません(第7版は?)。
平成に入ったころですか、それこそ、そのあたりから「癒やす癒やされる」が「癒やし」という略形で流行しはじめた気がします。個人的にも大仰な表現やし、なんか安っぽい表現やと思います。博多弁の「卑し・賤し」につながることもあって好かん言葉です。まぁ好き嫌いは人それぞれですばってんね。

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2019年7月 8日 (月)

あぶりこ

糸島弁シリーズ三百六十一。あぶりこ。

『ひるひなかい つりやら するもんやけん ひやけしすぎて てくびんとこの あぶりこんごとなっとる』『みずぶくれい なって もう あばけそーやないな』「昼日中に釣りなってするものだから、日焼けしすぎて手首のところが火だこみたいになっている」「水ぶくれになってもう破れそうだよ」

【あぶりこ】ひだこ。火にあたりすぎてでる斑紋。火焼《ほや》けともいうごたりますね。

【あばける】化膿したところが破れること。穴が開くこと。

ちなみに今週の「へっぱくBLOG」では似た語感音感の【あばかん】を書いとります。あわせてよろしくどうぞ~。

数回でこげん日焼けしすぎとります。

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2019年7月 1日 (月)

こぎりめいとる

糸島弁シリーズ三百六十。こぎりめいとる。

『あっちん そうりょむすこな ずーたい でこーて もっさりばってん じつは こぎりめいとってくさ ほんなごと よかおとこばい』「あちらの長男さんは体は大きくて(身のこなしが)鈍いけれど、本当は気が利いていい男だよ」

【こぎりめいとる】気が利くこと。利発なこと。この糸島弁も資料的(志摩町史・さくらい歴史と方言集)に知っとるだけで実際には体験した言葉やないとですが、とりあえず勉強の結果を書いときます。

語源的には「こぎりめ」。物事がこぢんまりしていること。また、技が細かいこと(広辞苑)。小さく器用に動くこと。利発(大辞林)とあります。江戸時代の「浮世草子」にもでてくる古い言葉のごたります。なんでこげなとが糸島に残っとるとかわかりませんが・・・。面白いちゃ面白いですね。

写真は小切ならぬ日切箱。日銭を切る(集金)箱。

Hikiribako

 

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