« およる | トップページ | あまらかす »

2019年3月11日 (月)

あただい

糸島弁シリーズ三百四十四。あただい。
『そげえ あただい かねかしちゃれやら いわれてん むりですばい』
「そんなに急に金を貸してくれといわれても無理ですよ」

【あただい・あただに・あたらに】急に、にわかに。言葉の由来ははっきりせんとですが、「慌ただしい」や「あたふた」あたりと語源は一緒じゃなかでしょうかね。「日葡辞書(九州方言→ポルトガル語対訳辞書:1603年」に、「Atadani=アタダニ副詞。Niuacani俄にと同じ」と収録されているので古い言葉というのは間違いないです。

まぁ貸す金はなかばってん、昼飯に(博多と怡土国境の)牧のうどんでんごっつぉうしときまっしょう。

Susenji_2

|

« およる | トップページ | あまらかす »

コメント

>福岡藩=飯塚・直方=肥筑方言+炭鉱(疑似共通語)
>小倉藩=田川=豊日方言+炭鉱(疑似共通語)
>これが混在するのが筑豊弁です。

なるほど。「+炭鉱」というのが面白いですね。先日西日本新聞の福岡県知事選挙がらみの記事で「麻生太郎に八木山峠を越え(て博多に来)させるな」みたいなことが書いてあって笑いました。

福岡県の学術的・言語学的な方言分布については「福岡県のことば(明治書院)」が詳しいです。

子供が糸島人と結婚したので糸島方言を調べはじめましたが、相手が筑豊人だったらどうだったでしょうか。博多弁と筑豊弁との親和性が糸島弁よりは少ない感じでやらなかった気がします。

返信ありがとうございました。

投稿: MISTAKER | 2019年3月23日 (土) 20時23分

福岡県内の方言分布について、わかりやすい本を見つけましたので紹介します。
「ウィ・キャン・スピーク福岡ことば/博多弁・北九弁・筑後弁の世界」小林由明(言視社/2014年)
宮崎県生まれで九州大学出身のライターが書いた軽い内容の本ですが、とても分かりやすい内容になっています。
方言の地域分けは「藩」が基本。ただし、筑豊・糸島・柳川の3か所は独自の方言がつかわれている。その理由は、筑豊は旧産炭地であること、糸島は半島独自のものがあること、柳川は独立した柳川藩があったこと。
地元民からすると、ちょっとした思い違いもあるようですが、ま、それはそれとしてよくできた本です。

糸島や柳川のことは寡聞にしてよく知りませんが、筑豊は地元ですからよくわかります。
筑前福岡藩と豊前小倉藩の境界は、遠賀川より東の小倉寄り、八幡の境川になります。峠の境は飯塚市と田川市の間の烏尾峠です。
県央部の筑豊地域の方言は、かなり入り組んだ構造になっています。基本的には、福岡藩(肥筑方言)と小倉藩(豊日方言)に分断される地域です。それに加えて、筑豊は、かつて全国から炭鉱労働者が大勢集まってきたところです。現場での円滑な意思疎通を図る必要性から、農村部以外では、共通語に近い言葉にならざるを得なかった歴史を持っています。
ざっくりと図式化すると、
福岡藩=飯塚・直方=肥筑方言+炭鉱(疑似共通語)
小倉藩=田川=豊日方言+炭鉱(疑似共通語)
これが混在するのが筑豊弁です。
わたしは田川の生まれですが、昔むかしの高校生の時なんか、飯塚の知り合いと話していると、言葉の違い(イントネーション・アクセント・単語・語尾など)がはっきり分かりました。いまはどうなんでしょうね。
経済圏も違います。
飯塚の人は博多に買い物に行きますが、田川の人は小倉に買い物に行きます。飯塚では「ばってん」を使いますが、田川では使いません。田川地区は、小倉や行橋・豊前・中津・大分あたりと話しぶりが似ています。

長文、失礼しましたm(_ _)m

投稿: 川筋育ち | 2019年3月23日 (土) 10時07分

ご来訪ありがとうございます。
基本的に単純明快博多弁事典と消滅寸前博多弁事典が20年前に書いたものです。その後「へっぱくBLOG」と「糸島弁ブログ」で追加語や訂正語をテーマに書き加えています。

やはり遠賀川で博多と北九州弁は区切られているようですね。筑豊との境界線は八木山より手前の篠栗町あたりでしょうか。それから先の言葉はまったく門外漢でわかりません。昔、筑豊弁と北九州弁との境はどこやろな~と思ったことがありますが、それこそ両方との違いを探るには能力不足でした。
ご研究が進むことを祈念いたしております。

投稿: MISTAKER | 2019年3月15日 (金) 17時59分

お初です。
当方、仕事辞めて隠居中の身です。
ヒマヒマに、子どものころに使っていた出身地(福岡県の筑豊地方)の方言を収集していて、貴ページへたどりつきました。
「博多弁」の収集ページがたいへん参考になりました。
同じ福岡県内で、同じような表現・単語はありますが、博多と筑豊はかなり違いますね。藩が違うのが大きいのでしょうね。勉強になりました。

投稿: 川筋育ち | 2019年3月15日 (金) 10時52分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: あただい:

« およる | トップページ | あまらかす »