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2017年7月

2017年7月31日 (月)

こうとう・こうとか

糸島弁シリーズ二百六十。こうとう・こうとか。
『はつまいりに きとった かぞくの きこなしが よめさんな こうとかとに ばばさんが えらい ぎょうらしゅうて ひとごとかとに みたむなかったやね』「初参りに来ていた家族の着こなしがね、お嫁さんが落ち着いて上品なのに、母親がずいぶんと大仰で他人事だけど見苦しかったよ」

これから先の嫁姑の関係が思いやられますが・・・ということで、こうとうj・こうとか。

【こうとう・こうとか】落ち着いている。上品である。地味目であること。語源は「高等」としたいとこですが、じつは「公道《こうとう》」という言葉があるとです。
【公道(コウトとも。本来は公平の意) 】
1:きちんとしていること
2:着実であること。手堅いこと。実直。質素。倹約(広辞苑)。

「日葡辞書(九州方言→ポルトガル語対訳辞書:1603年」にも、
「coto コゥタゥ」「cotona fito 公道な人:礼儀作法のきちんとした人」と収録されとります。

やっぱし初参りは産宮神社ですたいね。

Sannomiya01

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2017年7月24日 (月)

ちょい

糸島弁シリーズ二百五十九。ちょい。
『あら おりこうさんに ちょいしてから じのじの しよんしゃる』「あら、行儀よくお座りして、お絵かきしてあるわ」

【ちょい】幼児語でお座りすること、していること。地域や世代の違いで「ちょんこ」「ちゃんこ」とも言うようです。小さくじっとかしこまっているという意味の「ちょこん」や[ちょこなん]あたりから来た方言じゃなかでしょうか。
【じのじの】これも幼児語で、お絵かき、文字かきのこと。
こちらも語源がはっきりせんとですが、「へのへのもへじ」の「じ」。あるいは「同上」や「以下同じ」のときに使う「のの字=""」あたりからか・・・と考えとります。「のの字=〃=ちょんちょん=てんてん」やけん、これも「ちょい」と関係ありそうな気も・・・。

Zinozino

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2017年7月17日 (月)

なぐれる

糸島弁シリーズ二百五十八。なぐれる。
『あっちん そうりょうさんな よめさん のーなして なぐれとんなったが こんごら でんぱた やっと ていれんできとる』「あちらの長男さんは奥さんを亡くして身を持ち崩していたけれど、最近は田畑もやっと手入れされているようだね」

【なぐれる】(横道脇道にそれて)身を持ち崩す。堕落する。ぐれること。ここらの方言の「遊び呆《ほう》ける」や「横道者《おうどうもん》」の意味もありますね。
言葉の由来ははっきりせんとですが、「横殴《なぐ》り」の殴り、横に薙《な》ぐの薙《なぎ》あたりとも関係しとる気がします。

例文とは関係なか写真を一枚。棚田をここまでキチンとするとはオオゴトでしょうね。

Siraito07

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2017年7月10日 (月)

仕組み

糸島弁シリーズ二百五十五。仕組み。
『あんみせな てびろー あきない しよんなったが ばんとうに もちにげされて とうとう しぐみ せないかんやったげな』「あのお店は手広く商売されていたけれど、番頭さんに売上金持ち逃げされてそうとう破産整理しないとだめだったらしい」

【仕組み《しくみ・しぐみ》】倒産。破産。家産整理すること。「志摩町史」「さくらい方言集と歴史」の両方に収録されとりますが、手持ちの博多弁方言資料にはない方言です。リアル糸島弁でしょうかね。

ただ「仕組み」がなぜ「倒産」を意味するとか、広辞苑や大辞林といった中型辞典にもなく、まったくわかりません。かろうじて「日本方言大辞典」に島根県石見の方言として「あの家もとうとうしくみをした」と収録があります。石見と糸島にどんな縁があるとでしょうかね。もしかして漁師つながり網元つながりでもあるとやろか。どなたか「こんな理由じゃないか」ということがあればご教授ください。

Tozimenoawan

Takasukagura06

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2017年7月 3日 (月)

染井

糸島弁シリーズ二百五十四。
『たかすん ちかくに そめいて あったが そん なまえの ゆらいは なんやろかね』「高祖の近くに染井という地区があったが地名の由来はなんだろうね」

【染井】各地に同じ地名があるようですが、それぞれの由来は違うごたりますね。たとえば、
1)井戸(や山や頬など)が染まる。井戸が何らかの理由で染まること。
2)井戸(や川や水面)を染める。染まったように見えること。逆さ富士逆さ可也のパターン。
3)井戸で染める。糸島市大門の「染井」がこのパターン。添付画像は筑前国続風土記二十二巻(中村学園大学電子アーカイブより借用)。

ついでに、
4)桜の木のソメイヨシノというとは、東京「染井」にある植木屋から売り出されたというヨシノザクラ(広辞苑)・・・げなですよ。知らんかったですね。
5)また京都には「染井の水」というのがあり京都三名水のひとつとされとるごたります。


Somei



Somei02

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