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2017年3月

2017年3月27日 (月)

ほとめく

糸島弁シリーズ二百四十二。ほとめく。
『えらい ほとめかれて おごっつぉの でてったけん なんかいなと おもうたら わが たんじょうび やった』「ずいぶんともてなされてご馳走が出てきたもので、いったい何だろうと思ったら自分の誕生日だったよ」

忘れとったとが自分の誕生日でよかったやなかですか。これが嫁さんとやったら離縁話になりますばい・・・ということで、

【ほとめき】おもてなし。心のこもった歓待。由来は「熱《ほとり・ほとおり》」でしょうかね。まさに熱烈歓迎というところでしょうか。
「物類称呼《ぶつるいしょうこ》:越谷吾山著:1775年刊」という諸国方言辞書に「他人を馳走することをほとめくといふ」と収録されとります。こうしたたいがい古い方言が今でもまだ広く福岡都市圏でも使われとるとが面白いですね。

写真は甘木電鉄甘木駅横にある朝倉市の観光案内施設「ほとめく館」。

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2017年3月20日 (月)

じげ

糸島弁シリーズ二百四十一。じげ。
『あんまし ほうげんの なかごたるが あーた どこでな』『いやー ちっと とおくん がっこうに いったばってん ほんなもんの じげの じごろうです』「あまり方言が出ないみたいだけど、どこ出身?」「いえいえ、少し遠くの学校に行っただけで本当の土着で地元民ですよ」

【じげ】地下人《じげにん》、地元民、土着。日葡辞書(九州方言→ポルトガル語対訳辞書:1603年刊)にも、Gigue giguenin giguexu(地下・地下人・地下衆):町や村の土着の人、そこの住人と収録されとります。相当に古い方言のごたりますね。
【じごろう】地五郎。五郎は地下を人らしく添えたもの。与太郎や与作、抜作のたぐいですね。

遠くの学校に・・・というので思い出したとですが、テレビドラマの「半沢直樹」にも出演しとった須田邦裕さんは、たしか姫島から東京の大学に進んだ第一号やと記憶しとります。写真は姫島を舞台にした最初の主演映画の「ここに、幸あり」

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2017年3月13日 (月)

観音寄り

糸島弁シリーズ二百四十。観音寄り。
『おばあちゃんから でんわの あって かんのんよりで いもにば いっぱいつくったけん とりにきいてよ』『なん かんのんこうやら こうしんさんの まだ ありようとかいな』「おばあちゃんから電話があって観音様の寄合で芋煮をいっぱいつくったから取りに来なさいってよ」「なに、観音講や庚申様がまだ開かれているのか」

【観音寄り】元々は観世音菩薩信仰のための信者団体の集まりやったようですが、今ではもう解散状態か単に年長者の親睦のための寄合になっとるとこが多かっちゃなかでしょうか。観音講や伊勢講、あるいは庚申様のお籠もりにしても(集会の名目は残っていても)同じような状況のようです。
ただ行楽シーズンの篠栗町などを歩くとお遍路姿の団体さんはよく見かけるので、地域によってはまだお大師講や寄りは残っとるとでしょうね。

【芋煮】ここでは里芋多めの「がめ煮」のことです。ついつい個人的な好みを書いてしまいました。

写真は篠栗霊場の観音さんと自製手製のがめ煮。

Kannonko

Imoni

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2017年3月 6日 (月)

うだく

糸島弁シリーズ二百三十九。うだく。
『はなみで さんざん よいくろーて しもーて さくらんふとかみきば うだいて ちらっとん うごかせんとば つれて かいろうちゃ たいがい おうじょうこいたとぞ』「花見でさんざん酔っ払ってしまい、桜の木の太い幹を抱いてちっとも動きそうにないのを連れて帰るのに本当に困り果てたよ」

【うだく】抱《だ》くこと。抱《だ》くの古語が抱《うだ》く。もうこの方言も戦前生まれのお年寄りぐらいしか使われんとやなかでしょうか。もしかしたらすでに消滅語で、かろうじて「そういや、うだくて言いよったな~」というくらいのもんかもしらんですね。

さて、花見は梅見やったとでしょうか。それとも桜見の宴会?写真は小富士と丸田池。

Kofuji09

Marutaike

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