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2013年6月

2013年6月25日 (火)

らんきゅう

糸島弁シリーズその四十六。らんきゅう。
『さけんさかなの なんもなかなら らんきゅうづけで よかばい ひやに よーあうけんな』「酒の肴が何もないなら、らっきょう漬けでいいよ。冷酒によく合うからね」

【らんきゅう】ラッキョウの方言。漢字を当てると「薤・辣韭」でニラの仲間らしいのがわかります。博多じゃ「らんきょう」「らんきょ」ですばってが、糸島の方じゃ「らんきゅう」「らんきゅ」と「ゆ」になるらしかですね。これは志摩町史を繰るまで知らんやったとですが、この「ゆ」への変化はどういうわけか、博多を飛び越えて筑後の方でも同じ発音があるごたります(筑後方言辞典:松田康夫:久留米郷土研究会)。
【らんきゅう漬け】ラッキョウの甘酢漬け。

もう十五年くらい前の話ですが、岐志漁協近くの浜辺でキス釣りをしよったら、漁師あがりと思われる爺さまがスタスタスタとすぐ近くまで歩いてきて、「しょうけ」に入れたラッキョウの泥洗いをしはじめんしゃったとを覚えとります。あれは何やったっちゃろ。水道代わりのただの水洗いやったとか、それとも海水で洗うと味がよくなるとか、なんか意味があったとやろか。そんとき確認しとかないかんやったですね。

Rankyu

Kisitosenzyo02

写真は「伊都菜彩」で売りよったラッキョウと(姫島渡船からの)岐志漁港。

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2013年6月18日 (火)

ぶえん

糸島弁シリーズその四十五。ぶえん。
『ぶえんな もちろんやけど ひとしおきかせてんなっせ ひもちするだけやのーて うまみのますけん』「活魚ももちろん(おいしい)だけど、すこし塩を利かせてごらん。日持ちするだけじゃなくて、おいしさが増すから」

【ぶえん】無塩。塩けのないこと、塩を用いない新しい魚のこと。鮮魚活魚生魚。なんでも「平家物語」や「膝栗毛」のなかにも出てくる由緒ある言葉げなです。まぁ糸島地区は海沿いで漁業の盛んなとこやけん、鮮魚にゃ苦労せんですが、じつはその「ひとしお」のよか「塩」も簡単に手に入れることができますね。写真は藻塩と焼き塩。いっぺんで魚(肉や焼き鳥も)のおいしゅうなります。

Itoshio

で、無塩。これは博多でもまだかろうじて残っとる言葉のごたります。こげな手書きの案内看板ば見つけました。

Buen

ただもうすんなり意味の通じる言葉かどうかはわからんですね。話の途中で出てきたりすると「?」でアウト!かもしらんです。

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2013年6月11日 (火)

ノーソー

糸島弁シリーズその四十四。ノーソー。
『このれんこんの ごたーとは いったいなんね』『のーそーて かいちゃるばってん なんやろかね さかななさかなやろばってん』「この蓮根みたいなのはいったい何かしら」「ノーソーと書いてあるけれど何でしょうね。魚は魚でしょうけれど」

福吉の「福ふくの里」で実際に聞いたおばちゃんたちの会話ですたいね。まぁしかし「蓮根のごたーと」には笑ーてしまいましたばい。今日は先にその「蓮根」写真を載せときましょうかね。たしかにそう見えんことはなかけどくさ。

Noso

【ノーソー・ノウソウ】ホシザメや近縁種のドチザメの魚名方言。ノーソと縮まるとこもあるごたります。博多でも言わんことがなかですが、一尾売りしよることは少なかし(柳橋市場では売りよったかいな)、湯引き調理後の「もだま」の方が馴染みのありますかね。玄海は宗像鐘崎方面ではノーサバ。続いてそのノーサバ写真。

Noso02

【ノーサバ・ノーソー(ソーはサバ・サワの変化)語源】上記の干物を買ーたときに、「玄海町(現宗像市)民俗資料館=閉館」でその語源を尋ねたら、「延縄(なわ=のう)にかかった鯖(ナハサバ:大言海)」と教えてもろうたとです。その解説になんとなくわかった気にはなっとったとですが、ただ「サバやないでサメやなかと?!」「いくらなんでも鯖と鮫は見間違えんめえもん!」という突っ込みどころも残っとったわけです。

で、今回、あらためて語源調べをしてみたところ、例のごとく日本国語大辞典から、鯖の語源説に「背青斑:セアヲハ」「背斑:セマダラ」というのがあるのを見つけました。つまり鯖も鮫も背斑から来た魚名やとすると、最初から鯖ではなく縄鮫やったとかも・・・と推理しとるところです。縄鮫で正解。ホシザメには、その名前由来のホシが背にあるでしょうが。

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2013年6月 4日 (火)

はげあめ

糸島弁シリーズその四十三。はげあめ。
『よーまた ふりつづくこったいねー これで はげあめいなったら こうずいなるばい』「よくまた降り続くことだね。これで梅雨末期の大雨になると洪水になってしまうよ」

【はげあめ】梅雨が終わりがけ、田植えの終ったころに降る大雨豪雨のこと。
【はげ】半夏(はんげ)。半夏生(はんげしょう)の略語。半夏生とは七十二候の一。夏至から11日目に当る日。太陽暦では7月2日頃。梅雨が明け田植の終期とされる(広辞苑)。

この言葉は当然に農家語やろうけん、漁師町生れ都会育ち(ははは)の自分は聞いたことなかったです。ただ、やっぱし粕屋やら筑後あたりの農村部にも今なお残っとるごたりますね。

そういや、昔々子供のころ、「原爆実験の放射能が混じっとる雨やけん、濡れたら頭のハゲるばい」て、まさに「ハゲ雨」的なことを笑って言いよりましたが、最近は福島原発の放射能拡散やら黄砂やらPM2.5やらでゾウタンがゾウタンでのーなってしまいよりますね。怖い時代に逆戻りですたい。

写真は少し前に白糸の滝付近で撮った紫陽花。

Ajisai_shiraito

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