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2012年10月

2012年10月24日 (水)

こやん・そやん・あやん・どやん

糸島弁シリーズその十九。こやん・そやん・あやん・どやん。
『あやん こやんて くち いごかす ひまの あったら あみば はよー あげい』「ああだこうだと口を動かすヒマがあったら網を早くあげろ」

【こやん・そやん・あやん・どやん】こんな・そんな・あんな・どんな。こうして・そうして・ああして・どうして。前項の「こえん・そえん・あえん・どえん」の変化語で意味は同じですたいね。
ただざっと調べた限りですばって、あんまし前原地区じゃ使わんごたりますね。どっちかというと、唐津寄りの二丈風味。二丈語というてよかかもしらんですね。「福ふくの里」で聞き耳立てとくと、ちょいちょい「みみんす」に入ってきよります。

Hakusan07

二丈は福吉港の船団。祈る大漁!というとこですたいね。

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2012年10月17日 (水)

こえん・そえん・あえん・どえん

糸島弁シリーズその十八。こえん・そえん・あえん・どえん。
『あーた どえんして いとしまべんやら しらべろーていうきに なったと こえんしたら あえんしたら よかて いうこたー なんか かんがえとると』 「あなた、どうして糸島弁なんか調べようという気になったの。こうしたらいい、ああしたらいいという(方法を)何か考えてるの」

そげん深くは考えとらんですが、まぁちーとは・・・ですね。
というわけで、

【こえん・そえん・あえん・どえん】こんな・そんな・あんな・どんな。こうして・そうして・ああして・どうして。博多弁やと「こげん・そげん・あげん・どげん」ですたいね。自分が「こんかと・そんかと・あんかと・どんかと」と並んで、もっとも糸島弁らしいと思うとる言葉で、糸島を代表するような方言やなかでしょうか。

ただ、この「こえん・そえん・・・」を、博多じゃ使わんかというと(二年半ほど前に指摘されるまで、知らんかったし博多弁にはないと思うとりました)、どうも使う地域があるごたるとですね。やっぱし糸島地区と接しとる福岡市西区や早良あたりは影響受けとるやないでしょうか。

というわけで、糸島弁と博多弁の関係がどえん関係かということを「えん」グラフで書いてみました。

Real_dialect_2

この灰色ねずみ色の部分を調べて能書き垂れしよるとが、この「糸島弁ブログ」というわけですたいね。博多弁ネイティブにはリアル糸島弁はチェックできるとですが、逆にリアル博多弁は「灯台もと暗し」で調査不能なわけです。糸島弁ネイティブなお方がここんとこ調べてくれると、博多弁話者としてもほんにありがたいとですが・・・。

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2012年10月10日 (水)

わりこ

糸島弁シリーズその十七。わりこ。
『こどもんころ おばあちゃんの おこもりに ついていったったいね そんときの わりこの おべんとうの おいしかったとを まーだ おぼえとーよ』「子供のときに、お婆ちゃんのおこもりについていったのよね。そのときの割子に入ったお弁当がおいしかったのをまだ覚えてるよ」

【割子(わりこ)】中が多段に別れたお重式の塗り物の持ち運び用弁当箱。なんともすっきりせん用語説明ですんまっせんね。先に写真をお見せしときましょう。

Wariko

岡持ち風手提げ式の多人数用弁当箱とでも言うとったらよかでしょうか。こちらでは割子(わりこ)と濁らない読み方をしとりますが、他所ではワリゴと言うとこもあるごたります。また破子・破籠などという字が当てられたりもします。語源由来としては、中身が仕切られているから、分割してあるから・・・ということでよかとやないですかね。割子(わんこ)そばのわんことルーツは同じかもしらんです。

【お籠(こも)り】一般的には祈願のために社寺にこもることでしょうが、一種の寄り合い、懇親会みたいな性格もあったっちゃなかでしょうか。

Ukidake

こげなとこに籠ったりしよんしゃったとでしょうかね。浮嶽神社。

なお、博多では、筥崎宮放生会んときの幕だし(幕を張った中での宴会)やらでも使われよったごたります。今日んとは糸島博多の共通語ということで幕閉めでござります。

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2012年10月 3日 (水)

おおばち

糸島弁シリーズその十六。おおばち。
『ふなこしわんで ばんごはんの おかずを すてるしこ つって きちゃるて あさ はよーから おおばち こきよんしゃったが どうやろね』「船越湾で晩御飯のおかずを捨てるくらいに釣ってくると、朝早くから大ぼら吹いてあったけど、結果はどうだろうね」

【おおばち】ほら、大風呂敷、大言壮語、大げさ。またはその人。
語源由来ははっきりせんとですが、いつもの語源俗解をやってのけると、大罰当たり・大打(ぶ)ち・大口(おおぐち)あたりが関連語というとこでしょうかね。
ま、その中でもちっとマシかなと思えるとが、太鼓や鉦を叩く棒のバチ。桴・枹といった難しい字が当てられとります。大きなバチで太鼓やドラや鉦を叩いて、そこらじゅうに触れ回る・・・ところから来たっちゃなかかと考えとりますが、ちょっと単純すぎますかね。

この「おおばち」の使用地域としては、久留米・壱岐・対馬(日本国語大辞典)とありました。もしかすると、壱岐唐津経由で糸島弁化。あるいは怡土あたりは対馬藩の藩領やった影響もあるとかもしらんですね。他地域の資料としては、久留米で「おうばち」浮羽では「うーばち」(福岡県内方言集)。篠栗では「おおばちげ=大雑把の意味(くらしのことば:西義助:不知火書房)」といろいろあるとですが、博多部で使われよったという資料は見つけきっとりません。筑後と糸島と粕屋に挟まれた博多部でも昔は使われよったとでしょうがね~。

追記(24年10月5日):波多江五兵衛さんの「博多ことば(昭和45年刊:私家版)」に「おおばちげーなか」で収録されとりました。見逃しご容赦であります。お詫びして訂正。

 

さて、船越湾のおかずは釣れんやったですが、かわりにきれいな日の出が撮れました。腹の足しにはなりませんが・・・何枚か。志摩久家から弁天橋方向です。

Asahi07

Asahi09

Asahi12

高祖山からの日の出のようです。

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