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2012年9月

2012年9月26日 (水)

ねじくる

糸島弁シリーズその十五。ねじくる。
『たていしやまで ゆうひば とった おりがけに ふみたがえて あしくび ねじくって しもーた』「立石山で夕陽写真を撮って下りる途中に踏み違えて足首をくじいてしまった」

ほんの昨夜の実話ですたいね。「あいたーす。やってしもーた」と数秒立ち上がれんやったとですが、幸いに思うたよりもひどくなく意外と普通に歩けとります。危ないあぶない。

【ねじくる】捻(ねじ)ること。挫(くじ)くこと。ねじくるのくるはこくる・たくるのくるになるとかな。捻るの強調。ちなみにこれは博多でも日常語で、たとえば無理にねじ込む、押しこむ、なすりつける、ひねくれる・・・などなど、けっこう意味も使われ方も多彩のようです。
【踏みたがえる】違える=たがえる、ちがえる。当然に「たがえる」が古い表現。

では、ねじくる前に撮った写真を何枚か。

Tateisiyamayuhi03_3

Tateisiyamayuhi04_2

唐津の馬渡島(まだらじま)の向こうに沈んでいきよりました。

ついでにお月さんもどうぞ。

Tateisiyamayuhi05_2

船越の上空にちいさく見えました。

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2012年9月20日 (木)

失さす

糸島弁シリーズその十四。失さす。
『ひやまさい のぼるとに ちず うさいてしもーて どうなるか おもうたばってん みちなりい なんとか いけたやね』「火山へ登るのに地図を失くしてしまって、どうなることかと思ったけれど、道なりでなんとか行けたよ」

【失(う)さす】失うこと。なくすこと。古語の「失(う)す」や「失(う)さる」が転訛してきたとやなかでしょうか。
博多では「失(う)しなかす」「のーならかす」「のーなかす」が一般的。粕屋では「うしなえる」ても言うらしかです(くらしのことば:西義助:不知火書房)。
【火山:ひやま】火山(標高246m)の名の由来は昔、海からの外敵の侵入を烽(のろし)を上げて太宰府に急報したことからきたげなです(糸島市公式HP

写真は火山から見た立石山と芥屋の大門。

Hiyama

まさに立石山からの眺望の真反対になります。ついでやけん立石山からんとを再度並べてみますかね。

Tateisiyama02

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2012年9月13日 (木)

いちのきり

糸島弁シリーズその十三。いちのきり。
『いちのきりい しまやかしとって よございました やっぱし ふってったですもんねー』「一気に終わらせていてよかったですね。やはり降りだしましたからね」

【いちのきり】いっきに、一息で、一度に全部の意味。
粕屋や筑後でも同じように使われているようですが、博多では???未確認です。言葉の由来や語源ははっきりせんとですが、使用地域を考えてみると、弌墅截(いちのきり)=一村切・一村毎の租税台帳の意味(村ごと、田んぼごと、畝ごとに「ひとまとめ」で納税?)もあるらしいので、あるいは農家語という性格があるとかもしらんですね。
以下、これ以外の語源候補をあげときましょう。
1:一切(いっさい)。文字通りですたいね。
2:一(最初)から切(物事の節目=区切り=きりがいいところ)まで全部一緒に。
3:きり(=限界=限度)がないから一息に切る。
4:ピンからキリまで(由来も意味も変質しますばってん)
などなど・・・。

さてさて、いつものネタ写真は、一、一、一、いちいちいち、もひとついちで、またいちの塩。&伊都の塩・・・なーんちゃってくさ。

Itonosio

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2012年9月 8日 (土)

つぶし

糸島弁シリーズその十二。つぶし。
『ずぼんの つぶしんとこば やぶらかいとろーが ふせちゃるけん はよー ぬぎない』「ズボンの膝のところを破ってしまっているでしょ。縫い繕ってあげるから早く脱ぎなさい」

【つぶし】膝。膝のこと。
なして膝を「つぶし」やら言うとですかね~。ほんと不思議でたまらんですね・・・と言いつつ、いつもの語源・由来探しをはじめましょう。

最初は、膝のことを膝頭(ひざがしら)・膝坊さん(ひざぼんさん)とか言うやないですか。そやけん頭のこと、つまり、頭=つむり・つぶりに由来する方言かと思うたとですよ。

ところが、例によって例のごとく電子辞書をいろんな検索式でかたっぱしから調べよったら、「大辞林」の中からこげな文字を見つけたとです。

Tububusi

【踝】「つぶぶし」と読んで、本来は「くるぶし」のことらしかとですが、二項目目に
(2)ひざ。つぶし。[日葡]・・・とありました。
この日葡とは日葡辞書のことで慶長8年(1603年)刊行の日本語‐葡萄牙ポルトガル語の辞書に収録されとるという意味です。「つむり・つぶり」語源説も捨てがたいですが、「つぶぶし=つぶし」と、こう明解に用語説明されとると、前者は諦めんといかんでしょうかね。

この「つぶし=膝」の方言使用区域としては、福岡県内方言集(久留米郷土研究会)や日本国語大辞典(小学館)では糟屋郡や福岡市とされとるとですが、それ以外の手持ちの博多弁資料には見当たらんかったけん、こちらではやっぱ消滅語扱いが良かような気もします。というわけで、これもリアル現役糸島弁と結論づけておきましょう。

さて、いつものネタ写真。なんも思い浮かばんかったけん、こげなと。昨日、ヒマつぶしに福の浦側から立石山に登ってきました。可也山の上にものすごく大きなぼんさんが浮かんどりましたが、やはり秋の気配でありますね。

Autumn_kayasan

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2012年9月 1日 (土)

言いやぐる

糸島弁シリーズその十一。言いやぐる。
『たんにんな しらんはずかとに しゅくだい わすれたっちゃ べんとな わすれんっちゃなと にくじゅう いわれた おれが はやめし したとば だれか いいやぐっとったっちゃね』「担任は知らないはずなのに、宿題忘れても弁当は忘れんのだなと憎まれ口言われたよ。俺が早飯したのを誰かが告げ口していたよ」

【言いやぐる】告げ口。言いつけること。言いあげる→言いあぐる→言いやぐるといった訛り方しとるとでしょうね。この「あ→や」の変化は試合(しやい)言い合い(いいやい)などと、日常的な方言というてよかとですが、この「言いやぐる」は自分の博多弁語彙にはなかった言葉やったです。これもリアル糸島弁。
【にくじゅう】憎まれ口。憎々しい物言い。いじわる。

写真の撮影地は前回のかじけ猫と同じ、志摩姫島。防波堤に立って、上を見やぐると・・・

Hawks

姫島ホークス。

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