2019年12月29日 (日)

只今ネタ切れ中

博多弁同様糸島弁も古い消滅語などを除いて、ふだん聞いている言葉はだいたい収録済みやなかろうか・・・ということでしばらくブログ休止させていただきます。新しい発見がありましたらまた書かせていただきます。

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2019年12月23日 (月)

さましか

糸島弁シリーズ三百八十三。さましか。

『けやまちぁ あんほらあなと かいすいよくじょういがいな さましかとこばっかし』『いやいや うちゃー くろいそから ひやまんまでの かいがんべたは たいがい きれいか おもうばい』「芥屋は芥屋の大門の洞窟と海水浴場以外はなんてことないつまらないところばかりだよ」「いやいや、黒磯海岸から火山までの海岸線は相当にきれいだと思うよ」

【さましか】なんてこもない、つまらない事や様子。意味としても用語方法もなんとも微妙な表現のように思えます。言葉の由来は「さみしい」「さもしい」どちらの意味も含まれているようですし、「様《ざま》ない=さまない」の可能性もありませんかね。むずかしかです。

写真は火山から大門までの海岸線。きれいかでしょうが・・・。

Hiyama

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2019年12月16日 (月)

さごと

糸島弁シリーズ三百八十二。さごと。

『いとしまん ちめいな かんこく ちょうせんの えいきょう うけとるやらいうたー まったくの さごとでん なかごたるな』「糸島の地名は韓国や朝鮮の影響受けているなんてのはまったくの作り話でもないようだね」

【さごと】嘘。作り話。虚言。空言。「さーごと」とも言うごたりますね。博多は基本的に「すらごと」「そらごつ」やったけん、最初「さごと」て聞いたときは一瞬意味がわからんかったです。言葉の由来は「すらごと」の訛りか、直接的に詐術の詐言《さごと》とも考えられます。

ちなみに「如意(ねおい)の由来は朝鮮語か」というとを以前こちらに書いとります。

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2019年12月 9日 (月)

こじける

糸島弁シリーズ三百八十一。こじける。
『よあけまえい いちじかんばかし あるきよっちゃけど さすがい このごろな こじけるごたって てぶくろいっちょじゃ たらんごたる』「夜明け前に一時間ほど歩いているんだけど、さすがにこの頃は凍えるようで手袋一枚では足りない感じだよ」

【こじける】凍える・かじかむ・弱ること。こじける・かじけるとも言います。漢字を当てると「悴る」と書きます。憔悴《しょうすい》するの下の字ですね。古語的には「かじける《悴る》」が本筋で、「こじける」が方言的扱いになっています。

どちらももぅ消滅語化死語化していますね。個人的には人間でなく猫が弱った状態を「こじけ猫」「かじけ猫」と表現しよりました。

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2019年12月 2日 (月)

ていしょう

糸島弁シリーズ三百八十。ていしょう。

『じぶんの ごたる ていしょうされが こげな はれがましかとこで あいさつさせて もらうやら もうしわけ のーてですね・・・・』「自分のような甲斐性なしがこんな晴れがましいところで乾杯の音頭とらせてもらうなんて、申し訳なくてですね・・・ぐずぐず・・・」

このぐずぐずと、話が長いとこが嫌われるとです。ご用心ご用心。

【ていしょう】基本的に否定的な意味で使われて、甲斐性なし。一人前でない人をいうごたります。博多では「げいしょうもかなわん」「げいしょうもなか」なので、いかにも言葉の由来が「甲斐性」らしくてわかりやすいとですが、糸島では「ていしょう」なんですね。これは語源がわかりません。体裁《ていさい》とか体たらく《ていたらく》の「体《てい》」が関係しとるとでしょうか。

糸島での宴会の乾杯は普通はどげな酒が使われるとでしょうかね。こげなと?

使いまわし写真ですが、白糸?

Hanegisibori

杉能舎?

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2019年11月25日 (月)

はなしば

糸島弁シリーズ三百七十九。はなしば。

『おぶっぱん かえよったら おしきみの かれとったけん うらやまいって はなしば きってっちゃらんですか』「仏飯を替えようとしたらお供えの木も枯れていたので、裏山に入って花柴を切ってきてくれませんか」

【はなしば】シキミの異名別称。仏前に御供えする(飾る)ための木。神事用はサカキ《榊》。

【おぶっぱん】仏飯。お供え飯のこと。

自分が子供のとき、なしてか、我が家はお神さまも仏さまも一緒くたの棚で、お仏飯と榊が飾っちゃったです。ついでに金光(教)様の御札も。

写真はオシキミやサカキいろいろ。神前仏前に供えるとに輸入物はなかろうたい・・・と思うとですがね。

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2019年11月18日 (月)

ここもとそこもと

糸島弁シリーズ三百七十八。ここもとそこもと。

『ここもとい まんじゅう おいといたが どっかい なおしこんだや』 『となりんこが きたけん ごっそうしたよ』「このへんに饅頭を置いておいたけれど、どこかにしまったかい」「隣りの子が遊びに来たからご馳走しましたよ」

「そんならよかばって、ほんなごとな、おまえが食うたっちゃなかか?」てことがたまにあります。ははは。

【ここもと・そこもと】ここらあたり、このへん。そこらあたり。そのへん。基本的には目の前やこの近くといった"場所"を指す言葉ですが、テレビ時代劇にちょいちょい「そこもとはどちらのご家中で・・・」などと出てくるように、自分とお前という意味もありますね。漢字で書くと、此許《ここもと》其処許《そこもと》になるようです。

写真は前原の角屋食堂のぜんざいまんじゅう


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2019年11月11日 (月)

こげ

糸島弁シリーズ三百七十七。こげ。

『あん はっくつちょうさん おばちゃんたちゃ ただの やとわれさんちゃ なかとばい こくほう なるごたる こげば みつける せんもんか』「あの発掘調査のおばさんたちは普通の雇われ人じゃないんだよ。国宝になるような欠片を見つける専門家だよ」

【こげ】かけら。小さな破片。「歯がこげて(欠けて)しもうた」という、あの「こげ」ですね。言葉の由来は「欠ける」「こけら」あたりでしょうか。

写真はそのおばちゃんたちの成果かも・・・の伊都国歴史博物館のこげ。

Koge

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2019年11月 4日 (月)

こわか

糸島弁シリーズ三百七十六。こわか。

『あん くりーにんぐやな のりのききすぎかで しあげのこわかと みせば かゆーか こんだー のりなしで だしてきない』「あのクリーニング屋さんは、糊のきき過ぎで仕上げが固いんだよ。店を代えるか糊なし仕上げでだしてきて」

【こわい】強いと書くとでしょうね。固くてゴワゴワしていること。博多弁としては「こわか」よりも、より意味の強い「こわくるしか」を聞く方が多かったようです。自分はあまりカッターシャツ系は着ないので、なおさら糊負けして、よー首がヒリヒリしよりました。

もしかすると、今どきの合成化学糊よりも、こげな海藻由来の「ふのり」みたいなもんの方が身体にはよかったとでしょうね。

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2019年10月28日 (月)

はぜらかし

糸島弁シリーズ三百七十五。はぜらかし。

『のぎたん ばばしゃんに こんだあ はぜらかしば もってきちゃんしゃいて たのんどーばって どげんやろか』「野北からの行商のおばあちゃんに今度おばいけを持って来てねと頼んでいるけどどうかしら」

【はぜらかし】これまた当地方言のおばいけのこと。共通語的には鯨の脂皮でさらし鯨のこと。脂皮を茹でさらした食品。

ちなみに、「野北の婆しゃん」は博多の「おしかさん」と並び称される女行商人のこと。

写真は「おばいけ」と「せんぶきまげ(わけぎ)」のぬたえ(酢味噌和え)。

Obaike

 

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2019年10月21日 (月)

みもえ

糸島弁シリーズ三百七十四。みもえ。

『むすこは じつきの はかたべん よめな もろよしの みもえやけん しまべん ふたりの こどもが どげな しゃべりに なるか たのしみたい』「息子は地元うまれの博多弁。嫁は師吉の地元生まれだから志摩弁。二人の子どもがどんなしゃべり方するのか楽しみだよ」

まぁわが家の次男とこの状況です。

【みもえ】生粋の地元生まれの人。地下土着地元民。「みもえ」の由来は「実生《みしょう》《みばえ》《みおい》」という言葉の三つの読みの後ろ二つの《みばえ》《みおい》の訛り、もしくは芽生え《めばえ》あたりの訛りからかと考えています。実萌《みもえ》という言葉があれば、いかにもそれらしいんですが、どんな大型の辞書にも収録がないので無理筋のようです。

【実生《みしょう》】種から大きくなった果物野菜。

写真は実成り・・・ならぬ、うらなりかぼちゃ。

Boubora

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2019年10月14日 (月)

いっこんづけ

糸島弁シリーズ三百七十三。いっこんづけ。

『むかしゃ いかでん いわしでん いっこんづけ しよったが こんごら きりみでちゃ せんごとあるな』「昔はイカでもイワシでも一本漬けしていたけれど最近では切り身でもしないみたいだね」

食い物の好みが変わってきとるとでしょうね。刺身はいいけど他の魚料理は・・・という感じで。

【いっこんづけ】いっこんは古い魚の数え方。「いっこんづけ」で、魚一本まるごと味噌漬け・糠漬け・塩漬けという意味になります。かろうじて正月の塩鰤の風習に残っちゃおるごたりますね。

写真はこの小ささやと「いっこん」と呼ぶとが気恥ずかしいですが、ミニキスのまるごと南蛮漬けです。

Nanbanduke

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2019年10月 7日 (月)

うんきゅう

糸島弁シリーズ三百七十二。うんきゅう。

『むかしゃ こふじんしたあたりでちゃ うんきゅうの さっさばあゆみ しよったが いまでちゃ すがたみせよるとかな』「昔は小富士の下あたりでもカブトガニが連れ立って歩んでいたけれど、今でも姿を見せているのかな」

【うんきゅう】カブトガニのこと。語源ははっきりせんとですが、中国では石亀のことを烏亀というらしく、この烏亀の発音が《うんきゅう》となっとるごたります。このへんからの影響やなかでしょうか。ぜ~んぶ仮定伝聞ばっかしの「げなげな話」じゃありますが・・・。

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平戸の西浜というとこでキス釣りしよって見つけました。

ついでに【さっさば】は「さし《挿し・差し》鯖」のことで、開いた鯖を二枚エラとこで差したデート状態ランデブー状態をいう古語表現です。

Unkyu

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2019年9月30日 (月)

みみなば

糸島弁シリーズ三百七十一。みみなば。

『みみなばの はえとったけん とってって すいもんに したとやが ほんなごと しおくらげやな』「きくらげが生えていたので採って来て吸い物にしたんだけれど、本当に(海のくらげで保存のために塩をした)くらげだね」

【みみなば】きくらげ。やはり耳の形をしていることからついた名前でしょうね。

【なば】一般的に茸、キノコのこと。

生のみみなばが売りよりました。

Miminaba 

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2019年9月23日 (月)

なまのくさけ

糸島弁シリーズ三百七十。なまのくさけ。

『おくんちの なまのくさけな どげんしますか たいがよかですか ぶりにしますか』『おごっつおぅやけん やっぱ たいが よかやろね』「おくんちのお刺身はどうしましょうか鯛にしますか。鰤にしますか」「ご馳走だからやはり鯛がいいだろうね」

【なまのくさけ】もともとは供物(懸けの魚・祝用やハレの日用の)としての生臭気《なまくさげ》、生臭物のこと。いまでは普通に魚や魚料理や刺身をさすことが多かようです。

写真は福吉の神幸祭。

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2019年9月16日 (月)

やまだし

糸島弁シリーズ三百六十九。やまだし。

『ななやまんからの やまだしの ふいてって なしてか えらい むしあつかな』『ばってん これの なからな いねな ちゃんと そだたんげなたい』「七山の方からの山出しの風が吹いて、どうしてだか、ずいぶんと蒸し暑いね」「けれどこれが吹かないと稲はきちんと育たないらしいよ」

【やまだし】山から吹きおろしの強風。梅雨ごろに南からの強風=白南風《しらはえ》のこと。一方、西方向や西北からの強風を「にしあなぜ」とか「にしきた」というようですね。

写真はたしか波呂あたりの田んぼ。

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この週末は二丈吉井での赤米見学会がありよったっちゃなかでしょうか。

Akamai

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2019年9月 9日 (月)

ぎんずな

糸島弁シリーズ三百六十八。ぎんずな。

『わざわざ はこざきさんやら さくらいじんじゃまで おしおいずな くみにいかんちゃ おれが きすつりい いったとき ぎんずな ひろーってっちゃろう』『そげな ごりやくの なかもんな いらん』

「わざわざ筥崎宮や櫻井神社までお汐井砂を酌みに行かなくても、俺がキス釣りに行ったときに浜の砂を拾って来てあげるよ」「そんなご利益がないものはいらない」

【ぎんずな】真砂、砂浜の砂。金色の砂《きんすな》が濁音化したもの。

【おしおいずな】お汐井・お潮井。身を清めるため、厄落としのための(祈祷済みの)浜砂。

写真は筥崎さんのお潮井酌み場と櫻井さんのお潮井。

Osioizuna

Osioi

 

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2019年9月 2日 (月)

あがりぐち

糸島弁シリーズ三百六十七。あがりぐち

『むかしん いえな もんやら なかけん にわから はいって そんまま あがりぐちで ねだおとしたい』「昔の家は門なんてないから庭から入ってそのまま上がり口で座って長話だったよ」

【あがりぐち】土間(ギチやらタタキやら言いよりましたね)と座敷(や廊下)との間の一段低いところにある狭い板の間のこと。

【ねだおとし】床を支える横木が腐るほどの長話や長っ尻のこと。

写真はご大尽(豪商)の家やったとでしょうね。前原は古材の森。

ギチのへっつい。

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上がり口

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2019年8月28日 (水)

せせこましか

糸島弁シリーズ三百六十六。せせこましか。

『いとさいさいな ひとも くるまも おおして たいがい せせこましかろーが しまんしきの ほうさい いこうえ』「伊都菜彩は人も車も多くて、ずいぶんと狭苦しいだろう。志摩の四季の方へ行こうよ」

【せせこましか】狭苦しいこと。せわしないこと。なんとも表現が難しかとですが、全体的に「こせこせした感じ」をいうごたります。語源ははっきりせんながら「狭苦しい」と「せせる(競る・漁る)」の両方が混ざったような感じでしょうか。

いつもの「日葡辞書(九州方言→ポルトガル語対訳辞書:1603年」には、Xexecamaxij=せせかましいで収録されていました。古くからの言葉のようですね。

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2019年8月19日 (月)

のす

糸島弁シリーズ三百六十五。のす。

『あっちゃー ちーと のすの ふかか ごたって どうも しょうの あわん』「あの人はすこし腹黒い感じがしてどうも相性が悪いよ」

【のす】腹黒い。何を考えているかわからない性格。

実は、この「のすのふかか」は「志摩町史」と「さくらい方言集と歴史」ではじめて知った言葉でした。で、この「のす」が何を意味しとるとか、ずーっと考えとるとですがよくわからんとですよね。とりあえず、今んところ思いついたことをちっと当てっぽす。

「のす」には、「尻」と「穴」という意味があるようなので(日本方言大辞典)、「穴(人間性)の底が見えん」ということやろか・・・というとが一つ。もひとつは「口車に乗す=だます=腹黒い」あたり。

とりあえずこのへんでご勘弁。

Itosimabon

 

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