敬語・丁寧語シリーズ

2009年3月21日 (土)

いしたたき

『あのくさ いしたたきちゃ なんか しっとるな』『なんなそら うちゃ ひじたたきなら しっとるばってん』『ほら つばめんくらいで しっぽで じめんば ぴこぴこ たたくごたる とりのおろーが あれたい』
「あのね、イシタタキって何か知ってるかい」「なんだよそれは。ヒジタタキならしってるけでね」「ほら、つばめくらいの大きさで尾羽で地面を叩くような(仕草をみせる)鳥が居るだろう。あれだよ」

・・・と、いろいろ説明されても、なかなかそのものにたどりつけんとが野鳥の名前ですたいね。

【イシタタキ】スズメ目セキレイ科に属する小鳥(=セキレイ)の別称。長い尾を上下に振る習性がある・・・あの偉大な広辞苑にも、うちらが見たとおりのことが書いてあります。野鳥図鑑を見るとハクセキレイ・セグロセキレイ・キセキレイなどいろんな種類のが居るごたります・・・が、自分にゃあんまし違いのわからんです。とりあえずイシタタキということで、その写真。けっこう近所にもウロチョロしよります。

Nanidori03

おまけでヒジタタキの写真。魚名方言(釣用語?)のひとつになるとでしょうが、25cmくらいからの長寸のシロギスをいうとです。指でつまんでぶらさげたときに尾が持つ手の肘を叩くことが語源ですたいね。

Kiss28cm

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2008年4月19日 (土)

ぼくたん棒

『そん ぼくたんぼうな ひきとん つっぱりにゃ ふとすぎらんな ようじんぼうに しとくが よかばい』「そのこん棒は引き戸のつっぱり棒には太すぎやしないかい。用心棒にするのがいいよ」

「ぼくたん棒」。たぶん、ネット検索かけても、この「へっぱくBLOG」か、単純明解博多弁事典しか引っ掛からんでしょうや。それくらいに貴重(というかユニーク)な博多弁ですたいね。

【ぼくたん棒】こん棒・丸太・杭。手にできるくらい(バット大)の木材。語源としては朴太棒(ぼくたぼう)。例文のぼくたん棒の「ん」は、丸太ん棒の「ん」と同じ用法。
【朴】手を加えていない材木。素朴・朴訥・質朴の朴ですたいね
【用心棒】時代劇やヤクザ映画でおなじみの用語ですが、もともとは盗賊などを防ぐ用心に備えておく棒のことですばい。

はい、では、そのぼくたん棒の写真。

Bokutanbo_5   

素浪人は落ちていた木切れを拾い、一二度素振りをくれてやると、「ちょっと痛いぜ」と笑った・・・なーんちゃってね。

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2007年6月10日 (日)

ばんこ

『たいがい あつーなってきたろー ばちぼち ばんこば あろーて だしときないや』「ずいぶんと暑くなってきたじゃない。そろそろ縁台を洗って出しておきなさいよ」

◆本日のキーワード◆
【ばんこ・バンコ】縁台・床机・椅子・夕涼み台のこと。季語になるとしたら、やっぱ夏になるっちゃなかですかね。父ちゃんはステテコ。母ちゃんはアッパッパ。子どもたちなランニング半ズボンでランチンや釘刺し。なかにゃパンツいっちょでトビハネよるアブラムシもおったですね。そういやムッチンの子も(^^;。大人は将棋指したり、ビールのんだり。豚の蚊取り線香。懐かしい日本の夏であります。

語源はポルトガル語のbanco 。オランダ語のbankとか。英語のベンチも同じ語源らしかですよ。一応は広辞苑にも収録(大辞林は未収録)はされとりますが、主に九州・広島・愛媛あたりの方言のごたーです。

んなら、今日は、バンコの写真ばいくつか見てもろーて懐かしがってもらいまっしょ。

Banko03

西門橋から上がっていった普賢堂町やったかいな。博多らしか雰囲気ですたい。

Banko01

こりゃ、最近撮った写真ばって、どこか忘れた。ほんなごと記憶力減退。

Banko02

これは、姪浜の住吉神社ん近く。バンコの上になしてかヤクルトと独楽が乗っとります。さいぜんまで子どもが遊びよったとかいなね。

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2007年4月28日 (土)

も~し~

敬語・丁寧語シリーズその五。も~し~。
『も~し~』『は~い』『しんちゃん おったら さんかくべーす しょーえー』
「ごめんください」「はーい」「新ちゃん居たら、三角ベースをしようよ」

◆本日のキーワード◆
【も~し~】ごめんくださいの意味。他家を訪問したときの挨拶語。同じ博多んもんでも、自分ら団塊の世代くらいまでしか使っとらんとじゃないでしょうか。
時代劇映画の「頼もう!」「どーれー!」と同じ雰囲気やろかな。返事が返ってきたら、その次は普通に子ども語でしゃべるとです。今、思い出してみると不思議な言葉ですたいね。完全に死語・消滅語ていうてよかごたる。

え~、本日のネタ画像はこちら。

Mo_si 

映画「切腹」。原作は佐賀の滝口康彦。武家の玄関先を借りる「切腹商売」から生じた悲劇とその仇討ち物語。若い仲代達矢と三国連太郎との対決が見もので、なかなかに面白かです。手持ちん映画ん中では「七人の侍」の次くらいに好いとるかもしらん。

追記:ついでにもう一枚。秘密のMY名画座でござります。

My_theater

BSプレミアムやFOXスターチャンネルを録り貯めたもんです。ただ最近はAmazonのブライムビデオで、わりとテレビドラマの「DR.HOUSE」なんぞを楽しんでおりまして、少し映画とは離れています。どうせすぐにまた何度も見返すんでしょうが・・・。

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2006年9月 4日 (月)

よござす

敬語・丁寧語シリーズその四。よござす。
『けいろうかいに うちの としよりも つんのーて もろーて よござっしょうか』『よござっせざこて さっさばて しゃれ まっしょう たい』「敬老会にうちの年寄りも連れていってもらってもよろしいでしょうか(よございましょうか)」「よろしいですとも(よございますとも。連れていかないでどういたしましょう)。二人連れの道行きとしゃれてみましょう」

◆本日のキーワード◆
【よござす:良い・善い+ござす】ござす=ござんすの転とあります。補助動詞「ある」の丁寧語。~でございます。~でありますの意味。
よござす=よろしゅうございます。「~してくださってよろしいですよ」という意味で使われることが多いが、状況によっては「~してくださらなくてよろしいですよ」と否定文となることもあるとです。「結構です」にふたつの意味があるとと同じですたいね。
「よござす・よござっせざこて」という博多弁を共通語に直訳すると、ついつい「よございましょうか」「よございますとも」てしとーなるとですが、たぶんこれも博多弁やと思います。正解は「よろしゅうございましょうか・よろしゅうございますとも」になるっちゃないでしょうかね。
【せざこて】こて=打消し否定語(せざ・せざるの部分)について、~しないでどうするという意志を強調する言葉。見なこて=見ないでどうする。食わなこて=食わないでどうする食うぞ。
【つんのーて】連れ合っての音転。連れ立っての意味。
【さっさば】裂き鯖=二人連れ。鯖の二枚開きから比喩的に・・・ということらしかです(博多ことば:波多江五兵衛)。自分が知らん言葉やったですが、なんとなく「鯖の立ち歩き」みたいな漫画絵を思い浮かべよりました。

さて、この「よござす・よござっしょ」は自分たちの世代(60歳前)もあんまし使ーてきとらんとやなかですかね。使うとしたら、「早弁させてもろーてよござっしょうか」「よござすばい」「早帰りもよござっしょうか」「ああそれもよござっしょのくま」・・・と、わざことんごと仰らしゅー言うか、ダジャレやゾータンかますときだけのごたったです。

ん?「よござっしょのくま」ちゃ何か?てですか。ま、博多んもんなら分るダジャレですですばって、もしかしたらその博多んもんも漢字にゃ書ききらんかもしらんな。難しい読みで難しい漢字やけんね。ははは。
ま、それはさておき、 はい!これが、ざっしょのくまですたい。

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2006年8月12日 (土)

ござる3

敬語・丁寧語シリーズその参。ござる3.
『ばばさまの しょーけば もって いきござったが やまんしこ といもば もろーて きよござー』
「ばばさまが竹ざるを持って行かれたのですが、山のようにサツマイモを貰ってきてらっしゃいます」

◆本日のキーワード◆
【~ござる】~しているの敬語。~していらっしゃいますの意。
前回前々回の「ござる」は「ござる」単独で、行く来る居るの意味があったとですが、今日の「~ござる」は「~していらっしゃる」になります。
【いきござった】行きござー・行きござるとも言います。行くの尊敬語です。また、同じように、「きござー・きござる=来ていらっしゃる」「しござる=してらっしゃる」「見ござる=見ていらっしゃる」・・・と、連用形で進行や継続の状況を表す用語法となるとです。
【きよござー】来ておられるの意味。来る+よる(居るの音転)+ござる。しよござる・行きよござる・見よござるのようにも使います。進行状態をはっきりさせる言い方ですたいね。
【しょうけ】竹ざるのこと。語源は[笊笥(そうけ)]。博多から筑豊地区へ抜ける峠[しょうけ越]はこの竹かごをひっくり返したような形からつけられた名前のごたるです。博多の決まり文句のひとつに「鳩胸 出っ尻 しょうけ腹」
Shoke

【やまんしこ】山のようにたくさんという意。「しこ」は「~くらい」「~のように」「~だけ」といった分量・限界を意味するとです。こがしこ=これくらい。そがしこ=それくらい。他にあがしこ・どがしこ・見えるしこ・掴めるしこ・・など。代表的な博多弁のひとつですたいね。

はい、では、今日はこがしこで終わり。最後はこんなざるサイトでお遊びくださいませ。

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2006年8月 5日 (土)

ござる2

敬語・丁寧語シリーズその弐。ござる弐。
『きもいりさんも よりやいにゃ まちがいのー ござるて うこごうとります ばって まだ ござらっしゃっとらん』
「世話役様も、寄合いには間違いなくいらっしゃると伺っておりますけれど、まだ来ていらっしゃいません」

◆本日のキーワード◆
【ござる】来るの尊敬語。来られること。博多弁は「行く・来る」をごっちゃに使うことのあるとです。たとえば「今からあんたん方に来るけん(行くから)茶請け用意して待っときない」「花火大会やろ。来る来る。来るけん(行く行く{あなたのところor開催場所に}行くから)、あたしも連れてっちゃり~」のように言うとです。ただしこの博多弁の「ござる」が行く来る両用かどうか、行くという意味のあるかていうと、どうもはっきりせんとです。古語辞典には「こなたは供部屋へござれ(行きなさい)」「こなたはどれからどれへござるぞ(行かれるのかな)」と例があげちゃるとですが、博多弁で行くの例を見つけきっとらん(思い浮かべきらん)とです。行くの主体が自分やけん尊敬語は使われんていうこともあるかもしらんですが、この例をご存知の方あればご教授をば・・・。
【きもいり:肝入り】世話役のこと。例文では組長さん。
【よりやい:寄合い】隣組(隣近所数軒単位の集合体)やら町内会の集まり。集合体内での決め事をする集まり。たいていは飲みごとを兼ねとった気のします。地域によっちゃ常会とも言いよりました。

はい、では、今回のござるサイトはこちら

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ござる

敬語・丁寧語シリーズその壱。ござるの壱。
『ばばさまな ござるかな』『さいぜんまで ござったばってん どこい いかさっしゃたろうか』
「祖母さまは居られるかな」「さきほどまで居られましたが、どこへ行かれたのでしょうか」

博多弁のなかの尊敬語・丁寧語やらを、ちーとずつ書いていこうかて思うとります。自分らの年代でもあんまし使わん言葉のあるし、まるっきり古語ていうともあるけんですね、難しかとです。わからんことも多かとばってん、自分自身のお勉強と思うていっちょジャンルばつくってみたとです。

◆本日のキーワード◆
【ござる】居るの尊敬語。おいでになること。御座在るの略。もう少し敬意を強めると「ばばさんな 家にござらっしゃる?」「最前までござらっしゃったが・・・」という例文になるごたります。博多弁の「ござる」にはいくつか意味のあるとですが、今日は「居る」という意味の「ござるその壱」でありました。

はい、では、本日のござるサイトはココ

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