食いもんシリーズ

2008年9月11日 (木)

しいら

『うちん そうりょうなくさ いきふっかけただけで どこまででん とばさるーごたる しいらやろが いきさき しんぱいたい』「うちの長男は、息吹きかけただけで、どこまでも飛ばされるような空っぽな人間だから、これから先が心配だよ」

何?シイラ?シイラの方言がマンビキ・マビキって前回書いたばかしやろ、何ば重複させよるとや?!って仰りたいとでしょ? ところがですたい。ちゃーんと「シイラ」ていう博多弁があるとですよ。それをちっと書きよりますと。

【しいら】粃(しいな)の訛り。
【粃:しいな】殻ばかりで実の入ってない籾(もみ)のこと。転じて中身のない人間や果実をいう。
「しいら」は、博多部ではほとんど死語・消滅語化しとるようですが、周辺の粕屋やら早良やらの農村部では、まだたぶん現役語やなかでしょうか。
「しいら・しいな」の語源ですばって、これは漢字の起こりから説明できるようです。

Photo
「漢字源(学研)」の解字によれば、米+音符比(ぴたりとくっつく)で、「皮がぴたりとくっついて間に実のはいっていない米・・・のこととあります。まんまやね(^^;

では、最後に珍しいというか(今まで気づかなかっただけですが)、実るほど頭を垂れとらん、なんか偉そうにしとる、俺はあんたら誰とでも仲良くしょうちゃ思うとらんぜ、気安ー美味いやら言いやんな・・・なあーんて、唯我独尊、質実剛健、厚顔無比な(^^;天突き稲穂写真をご覧にいれましょう。触ってみたら、たしかに中身は入っとったけん、「粃」じゃなかったごたります。

Massuguinaho

どんなお米になるとでしょうかね。

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2008年2月10日 (日)

かきぼう

博多の食いもんシリーズその二十二。かきぼう。
『なあなあ からとまりさい かきぼう くいに いかんな』『くるまに のしてっちゃるなら よかばい さけ のましちゃるならな』「唐泊へ牡蠣を食べに行かないかい」「車に乗せてってくれるならいいよ。酒を呑ませてくれるならね」

◆本日のキーワード◆
【かきぼう】牡蠣・カキのこと。イタボガキ科の二枚貝の総称。
牡蠣のことをなして「カキボウ」ていうか、もともと博多以外の地域じゃ使われとらん方言のごたって、なかなか証拠になる資料の見つからんとですよ。そやけん想像するしかなかとですが、いくつかその語源説ばあげときます。1:イタボガキのボ・サルボウ(赤貝の仲間)のボウのごと、貝の和名や学術名によくつかわれとる言葉ば接尾語的に愛称づけて呼んだ。ボウちゃ法螺のことやろかな。2:牡蠣養殖のための棒杭のこと。3:牡蠣打ち(牡蠣殻を外す)ナイフ・ヘラのことから・・・等々。
【唐泊:からとまり】福岡市西区宮浦の唐泊漁港を中心とした地区http://www.karatomari.jp/の総称。昔から牡蠣じゃ有名なとこですたい。古い文献(筑前国続風土記二十九巻土産考)からちらっと抜書きしときましょうかね。◆以下引用◆「蠣:かき」所々海濱に多し。殊に箱崎の海濱に多し。海邊の石に付きて生ず。からを打くだきて、其肉を取る。冬の初より春の末迄、毎日取て販ぐ。江戸の産の大なるに不及といへども、味は勝れり。志摩郡唐泊の海中大蠣有。大辛螺(にし)の大さ程有。おきかきと云。味は小なるに不及◆引用終了◆

ま、博多と牡蠣の関係ていうたら、こげなとこですかいなね。自分は風土記にも出てきとる箱崎の生まれで、小まいころから、婆さんたちの道端の「牡蠣打ち」ば見て育ってきとるもんやけん、「かきぼう」ていう言葉にゃ特別の思い入れのあるごたります。思いいればっかしやのーて、実際「かきぼう」な安ーてうまかけんですね・・・。「呑んべおやじの料理帖」http://homepage3.nifty.com/mistaker9/oyaji.htmにもいくつか牡蠣料理ば載せとりますけん、よかったら見てやんしゃいね。

Kakibomesi

炊きあがったばかしの「かきぼう飯」ですたい

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2008年1月21日 (月)

がーがー

博多の食いもんシリーズその二十一。がーがー。
『そん じーじーな がーがー やけん じーじーが むしっちゃろうたい』「そのお魚は(硬い)骨つきだから爺ちゃんがむしってあげるよ」

例文にダジャレ入れるな!てですか。すんまっせんね~。重々(^^;お詫び申し上げます。

◆本日のキーワード◆
【がーがー】赤ちゃん語で魚の骨のこと。語源は「がりがり」と硬いとこからきたと考えとります。
「消滅寸前博多弁事典」の方では、
以下引用◆幼児語。語源は峨峨(がが)で山や巌が険しくそびえたつことからの転。しかし幼児語がこんな難しい言葉に由来するというのもなんか変な気がしますばい◆引用終わり。
・・・なんてこと書いとったとですが、ここは素直に「がりがりと硬いこと」で良かろう気がしてきとります。
【じーじー】幼児語で魚のこと。こっちの語源も、単純に「じりじり」と魚の焼ける音から・・・ということで良ーなかでしょうか。

Nishihama08

世の中にゃ、魚むしりのうまか人下手か人と、人それぞれですばって、やっぱ魚はちゃんと食べきる方が良かに決まっとります。そのためにゃ、やっぱ魚ばよーけ食うことですたいね。例えば、親子で「鯛の鯛ほじくり探し」でもしながら食べると、お子には遊びがてらの良か勉強、よか経験になるっちゃなかですかね。そげん思いますよ。
【鯛の鯛】魚のあごんところにある、魚の形をした小さな骨のこと。鯛だけやのーて、たいていの魚にゃついとります。写真はあらかぶの味噌汁からとりだした鯛の鯛ですたい。

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2008年1月15日 (火)

棒ラーメン

博多の食いもんシリーズその二十。棒ラーメン。
『ぼうらーめんば たべよったらくさ なんか なつかしゅー なるっちゃけど なしてかいなね』「棒ラーメンを食べていると、なぜか懐かしい気分になるんだけどどうしてだろうね」

◆本日のキーワード◆
【棒ラーメン】「即席マルタイラーメン(商品名)」の通称。この商品だけやのーて、味のマルタイの棒状の乾麺を使ったインスタントラーメンをすべてひとくくりにして呼ぶ場合もあるごたります。昭和34年に出来たていうけん博多の最古参。博多での棒ラーメンの浸透度認識度ていうたら、同じくらいの歴史を持っとる日清(こっちが一年くらい早いとかな)のチキンラーメンとゴッスン(五分五分の意)か、それ以上やなかでしょうか。昔も今も変わらん味という表現のありますが、まさにそげな感じがしとります。懐かしさだけやのーて、味そのもんもクセのないあっさり味でおいしかです。

Boramen

左の黄色い袋がその元祖ですたいね。袋のどこにも「棒ラーメン」やらいう表示はなかとですが、購入したスーパーのレシート(拡大図)は、ちゃーんと棒ラーメンて書かれとります。もぉ通称総称ていうより固有名詞化しとるっちゃなかですかね。

え~、それから、右の「熊本焦がしニンニク入り黒マー油とんこつラーメン」。商品名長過ぎ(^^;ですが、これはオススメです。久しぶりに上等なスープ(普通のラーメン屋を含めてもです)に出会ーた気のしました。まだあんまし出回っちゃおらんですが、目にとまったらいっぺん食べてみられると良かですよ。

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2008年1月 4日 (金)

栗はい箸

博多の食いもんシリーズその十九。栗はい箸。
『ばばさんな ぞうにな くりはいばし つかわなて しちこー いいよんなったばってん やっぱ もちにっかろーが』「お婆ちゃんは、雑煮は栗はい箸を使いなさいとうるさく言ってあったけれど、やはり持ちにくいだろう」

前回の博多雑煮んときに栗はい箸の写真も一緒に載せとったとですが、そういや、栗はい箸の「栗はい」の意味がわからんまんまやったな~と思い出して、あわててその「栗はい」の語源や意味を考えよるところです。

◆本日のキーワード◆
【栗はい箸】栗の小枝を削ってつくった博多雑煮専用の箸。今年一年の家計(勘定)がうまく繰り合せ(繰合=くりあい=都合)つくようにとの縁起かつぎもあって使われとります。ただし、最初にこの掛け言葉があって、その縁起のために、栗の木で箸を作ったということじゃなく、元々は(栗の木は耐久・耐湿性が強いので)餅をのばし千切るのに適した材料として使われはじめたとが、順序としちゃ先やろーて考えとります。

さて、その「はい」が難しかとです。「はい」がいったい何やら、どっから来た言葉か、なかなか想像もつかんとですが、いくつか無理やっこ、意味や文字をこじつけてみまっしょう。

1:栗の木の「菜箸(さいばし)」が音転して「栗はい箸」。由来としちゃ、ちょっと有り得んかな~。無理っぽい(^^;
2:「延う(はう)」という言葉があるとですね。文字通りに延ばすという意味の言葉です。餅を延ばすで、「栗延う箸」。延うが音転して「栗はい箸」。
もひとつ、これはもっとも直線的な語源説になるとですが、
3:「繰り延う(くりはう)」という言葉もあるとですね。たぐってのばすという意味です。「繰り延う箸」が訛って「栗はい箸」。どげんでっしょうか。ただし、この三番目の考え方がアリということなら、はじめの方に書いた「栗木箸が縁起よりも先にあった」との解釈と、ちっと矛盾してくるとこが難点ですたいね。ま、今んところはこんくらいしか思いついとりませんです。

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2008年1月 1日 (火)

博多雑煮

博多の食いもんシリーズその十八。博多雑煮。
『ぞうにに ぶり いれるやら なまぐそうーて くわれんめえが そげなもんな はかたぞうにやなか ほんなごと おかしか しょうがつに なってしもーとるばい』「雑煮に鰤を入れるなんて生臭くて食べられないよ。本当におかしな正月になってしまったよ」

あけましておめでとうございます。本年も「へっぱくBLOG」をよろしくお願いいたします。

まずは年頭にふさわしく(^^;、へっぱく第一弾は「博多雑煮」とまいりましょう。例文にあげたようなセリフは、根っからの博多っ子・博多んもんからちょいちょい聞かれる嘆きであります。元々、博多の旧家(町人・商家)に伝わる雑煮の具は鯛やアラ(ハタ科クエの魚名方言・地方名)が使われとったようで、鰤やら入っとらんとはたしかやったごたります。じゃ、なして博多雑煮に鰤が入るようになったのか、本物の博多雑煮ちゃいったいどげなもんか・・・ということを、屠蘇の回った頭(^^;で考えてみようと思うとります。ちっと長くなりますばってん、よろしゅうおつきあいお願いいたします。

最初に、鯛・アラ雑煮を正統とする主張を文献から(概略)とりあげときましょう。

1:博多ぞうにのよさはダシのきいたすまし汁のうまさにある。餅のほかにいれる具はカツオ菜、シイタケ、鯛の切り身だけ。ちかごろは鶏肉、ニンジン、ゴボウ、スルメなどを入れたゴッタ煮風雑煮もあるが、「ぞうたんのごと、そげん入れてたまるもんかい。鶏肉ば入れたら油の浮いて食べられんごとなる」 そんな博多のごりょんさんの言葉を伝えておきましょう。また、鰤を入れるのも鰤の油がダシの味を変えるから使わないというのが正解(冠婚葬祭博多のしきたり:波多江五兵衛:西日本新聞社)。

2:博多ではなますにぶりを使うが、雑煮には決して使わなかった。魚は荒塩をきかせた鯛かアラ。だしは焼きあごか焼きハゼ、しいたけ、ごんぶ、けずり節。餅は丸餅。大ぶりの椀に、かつお菜、しいたけ。あとはさといも、焼き豆腐までが博多雑煮の古い形。(博多の味:帯谷瑛之介:保育社)。

どちらもなかなか厳しい指摘がされとります。波多江さんは明治39年、帯谷さんは大正5年のお生まれやけんですね、博多の旧家ではそれ以前からそうした雑煮が引き継がれてきとったとでしょうね。ここでひとまず正統とされる博多雑煮がどげなもんか定義しときましょうか。

【博多正統雑煮の定義】出しは焼きあご( 焼きはぜ)・しいたけ・こんぶ・かつお節などでとった澄まし汁。具は鯛(アラ)・しいたけ・かつを菜・さといも・焼き豆腐。餅と具は別鍋でそれぞれ煮ておき、あらかじめ温めておいた出汁を入れたお椀に餅と具をくわえて出来上がり・・・といったところでしょうか。

Hakataseitouzouni

博多正統雑煮を再現してみました。餅・鯛・さといも・しいたけ・かつを菜・焼き豆腐。下は栗はい箸。

さて、これからが本題。こうした博多雑煮の具の主流が鯛・アラから、なして鰤に移ってきたか、またいろいろ具が増えて多様化してきたかを、「博多雑煮が鯛から鰤に変化してきた理由」を真ん中に据えて考えてみまっしょう。お得意のへっぱくの始まりはじまり~(^^;

まずは古いところから。
【鯛の漁期の問題】明治五年の改暦がある程度影響しとるっちゃなかでしょうか。早い話が新暦になって一月以上もお正月が前倒しになった計算になるでしょうが。明治の博多んもんが新暦の正月行事に慣れる(移行)までどれくらいの年月が必要やったか不明ですばって、この改暦で、ただでさえ盛期とはいえんかった、鯛の漁期・漁場がなおさら遠くなって水揚げされにくくなったとやないでしょうか。また鯛は鰤ほどには塩保存が利かん魚のような気がしとります。

【アラ漁の問題】アラは元々漁獲の少ない魚で、博多近海ではなおさら難しかったとやなかでしょうか。今も昔(筑前国続風土記にもそげな記述のあります)も幻の魚ですたいね。たまたま、去年暮れに西新プラリバ(旧西新岩田屋)に一匹丸ごと(28kgといった大物)売りよったとですが、たしか32万円の値札がついとりました。1キロが1万以上ですばい。たまがりますやね。いくらなんでも庶民むけの値段じゃありまっせん。

【嫁御ぶりの習慣】博多の年の暮れのしきたりのひとつに、嫁ぎ先(の実家)から嫁の実家へ「良か嫁御振りでした」ということで、寒鰤を届ける習慣があるとです。時季が時季やけんですね、鰤が鯛を駆逐した理由の一端を担っとるとは間違いなかでしょうや。

【漁師町の習慣】昔から博多は商人の町といわれとりますが、同時に漁師町でもあるとですね。志賀島・箱崎・伊崎・姪浜といったところじゃ、秋風が渡ってからは鰤漁が主力やったとは間違いのないところでっしょうね。冷蔵保存技術のなかった昔は、鰤が大量に獲れた場合は塩鰤として保存するしかないはずで、(その塩鰤に敬意を込めて)志賀島では今でも神棚の正月飾り(よろずかけ)に塩鰤がぶら下げちゃるとこが多かごたります。この志賀島の「ぶらさげ塩鰤」、あるいは「菰巻き塩鰤」が各漁師町から博多部に入ってきたことは十分考えられることやないですかね。

【志賀島のカンカン部隊】昭和に入って、戦後はなおさら、志賀島のカンカン部隊(行商人:おしかさん)たちをはじめとした魚行商人たちの働きが博多部の住んどるもんの魚に対する好みを変化させたとやないかと考えとります。なんせ多かときな志賀島だけで70とか80人とおんしゃったげなけんですね、そりゃ商人の食いもんも漁師の食いもんに近づいてくるていうもんですばい。

【雑煮の雑という字がもたらす変化】
この「雑」という文字のイメージから自己流に何を入れても許されるという意識が芽生えるとも不思議やない気がします。

【生活感の拡がり】博多正統雑煮を見ると、なんとなく彩りが足らんという感じがせんですか。とりあえずはニンジンの赤を入れて・・・といった具合に、それこそ具が(^^;だんだんと増えていったとやなかでしょうか。物が増え生活が豊かになってきた証拠でもあります。

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月桂樹さんちのお雑煮。きれいなお澄まし雑煮ができています。お餅・里芋・蓮根・人参・鰤・椎茸・蒲鉾・鰹菜・大根・昆布・スルメ・鶏肉という超豪華版です。

【鯛から鰤雑煮へ移行した一例】自分は漁師町の箱崎の生まれやけんですね、物心ついたときから鰤雑煮やったです。女房の家は、女房の婆さんが川端生まれで、当然のことに、鯛を使った正統雑煮に近いもん(にんじんと蒲鉾が多い)やったとですが、結婚してMISTAKER流の鰤雑煮になっとります。これで一軒の古い博多雑煮が消滅したことになるわけですたいね。

Ouchizouni

自分とこの雑煮。恥ずかしながら「丼雑煮」ですたいね。餅・鰤がそれぞれ三個・しいたけ・紅白かまぼこ・にんじん・さといも・かつを菜・ゆず皮。我が家の男はこれを二杯食べるという大喰らい家族であります。この丼雑煮を博多雑煮というのもちょっと気がひけますが、それでも博多雑煮にゃ違いなかですたい。

上述したいろんな変化の理由のほかに、こげんして家庭と家庭の結びつきでひとつの習慣が失われる可能性もあるわけで、博多部出身の人間よりも、(おなじ福岡生まれでも)博多部以外の博多んもんの方が多いっちゃけん、これは仕方ない成り行きかもしらんです。これがましてや博多以外の他所の出身者との出会いだと、それこそまた、その雑煮の変化もいろいろと多くなるわけでしょうが、いよいよ正統雑煮派の嘆きは強まるばかしでしょうたい。ま、それがまた「雑煮の雑煮たる由縁」でもあるわけですばってんね。

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2007年12月25日 (火)

ちゅういり

博多の食いもんシリーズその十七。ちゅういり。
『さむかひにゃ ちいちいふぐの ちゅういりば よーたべよったもんたい』『そうですたいねー きょうな ひさしかぶりに あっさりおしるば つくりまっしょう』
「寒い日にはカナトフグの吸い物をよく食べていたよね」「そうですよ。今日は久しぶりにあっさりしたお澄ましを作りましょう」

◆本日のキーワード◆
【ちいちいふぐ】(有毒無毒を問わず)小さなフグの総称。地方によっては無毒のカナトフグのこと。
【カナトフグ】無毒の(シロ・クロ)サバフグの魚名方言。ついつい例文の共通語訳をカナトフグとしてしまうくらいに、馴染みのある博多弁ですたいね。

さーて、本題の「ちゆういり」。もともとは料理の名前なんですが、最近はこの言葉も、料理がいったいどげなもんかも知る人があんまし居られんごたります。実は自分も知らんやった(^^;。そやもんやけん、いろいろ調べよるとですが、それこそいろんな説のあってですね、はっきりせんとです。ま、今日は、はっきりせんまんま、そのいろんな説をズラズラっと書き連ねてみまっしょう。たったひとつの方言ばってん、いろんな解釈のあって、その違いが面白かです。
1:「ちういり」鍋具料理の材料(博多ことば:波多江五兵衛:私家版)語源解説なし
2:「中炒り」がめ煮材料をつかった(吸い物と煮物の中間程度の)汁物。中炒りという当て字で語源を示唆(ごりょんさんの博多料理:長尾トリ:葦書房)
3:「ちゅういり」カナトフグと野菜のちりなべ。イワシちりより上、トラフグちりより下で中入り(博多ことば:江頭光:葦書房)
4:「ちゅういり」カナトフグとネギの(吸い物に近い)煮物。志賀島の漁師料理。意味語源は不明としている(2005/2/7西日本新聞夕刊:中山美鈴)
5:「ちゅーいり」野菜と肉のごった煮。ちゅーは肘で食う肉の意か(筑後方言辞典:松田康夫:久留米郷土研究会)

・・・と、こげなふうです。んで、一応、「へっぱくBLOG」としては、野菜と肉のあっさりした汁物とでもしときましょうか。語源は長尾トリさんの「中炒り」説をとりたいと考えとります。「炒る」は水気のなくなるまで煮つめるという意味やけんですね、そのなかばの中炒りで良かとやないですか。
【ちゅういり】野菜と肉のあっさりした汁物。語源は中炒り。

Cyuiri

MISTAKER流の「ちゅういり」。カナトと豆腐と白菜をインスタントの白だし(^^;で。

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2007年12月19日 (水)

博多練酒

博多の食いもんシリーズその十六。博多練酒。
『なんかな むかーし たいこうさんが のみよった ねりざけて いうとば ふっかつ させたげなばい』『そら しっとるばい はかたねりざけていう しろざけやろ』「なにやら昔太閤秀吉が飲んでいたという練酒を復活させたらしいね」「それは知ってるよ。博多練酒という白酒のことだろう」

旧奈良屋(現博多)小学校んにき(豊国神社横)ば歩きよったら、旧町名(奈良屋町)石碑が立っとりました。

Nerizake03

石碑には、旧奈良屋番:練酒の奈良屋九郎兵衛がいた 神屋宗湛の屋敷跡が現小学校・・・と書いちゃります。酒の一文字にすぐ反応してしまうとが呑み助の性ちゅうやつですたいね。

◆本日のキーワード◆
【練酒】清酒に蒸した糯米と麹を加え貯蔵発酵させ、石臼でひいて漉したもの。白酒の始まりで、博多産のものが有名であった・・・と広辞苑にも項目の出とります。
いつもの筑前国続風土記には、◆其色練絹の如く成故に練酒と稱す。其しぼりてこしたるを練酒と云。・・・此酒世に名有て、他邦に甚珍賞す。他國の酒屋此酒を學びかもすといへ共、其味甚おとり、博多の産に似ず◆と益軒先生はいつものように博多自慢をしとんしゃるです。

Nerizake01

はい、これが、「博多練酒」ですたい。チラッと酒屋やらスーパーやら探したとばってん、見当たらんやったもんやけん、蔵元の「若竹屋酒造場:田主丸町」に聞いて、中央区桜坂の「ラ・パレット」で買ーてきました。どげな肴が合うかわからんもんやけん、とりあえず細ネギの軸ば焼いてみました(変な思いつきやね、われながら(^^;)。結果は、「お、良かやない、酒も肴も」でした。
さて、その味はというと・・・、そうですたいね~、この酒の味ばどげん表現したらよかとか、これもむずかしかね~。韓国のマッコルリを濃ゆーした感じ?和風ヨーグルトていうか、そげな感じ?ま、早い話が、甘酒を濃くねっとりと舌触りを良ーしたごたーもんですかね。説明の悪ーてすんまっせんね。文句のあるなら(^^;自分で買ーて呑んじゃりね(なんじゃこの開き直りは(^^;)。
いや、説明は難しかばってん、味わいは簡単明解で上等でありました。ただしこれじゃ酔えんばい。度数は五度やけんですね、酔えんっちゃけど、うまかとは間違いのなかです。買ーたときは、500MMで1575円ちゃ、ちょっと高かと思うたですばって、こんくらいの価値はあるごたります。正月のお屠蘇に飽きたら、こげな練酒も良かとやなかですか。意匠やら包装もシャレとっておめでたい席にも合いますばい。

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2007年12月 6日 (木)

きすご二尾目

博多の食いもんシリーズその十五。きすご二尾目。
『ふゆばな しかんしまで かれいつりい いきよったとばってん ちかごろな なつの きすごつり ばっかしたい』「冬場は志賀島でカレイ釣りに行ってたんだけど、近頃は夏のキス釣りだけだよ」

この「博多の食いもんシリーズ」のはじめんころ、「きすご」についてへっぱく放いとったとですが、最近また新しかことのわかったけん追加さしてもらいよります。

◆本日のキーワード◆
【きすご】標準和名でシロギスのこと。通称で略形のキス。
実は、キスゴていう方言魚名は、キスという標準名があって、それが訛るか派生するかした新しい言葉やろうて思うとったとですよ。それがどうも大間違いで何百年も前から「きすご」ていう呼び名のあったごたるとです。当時はこっちが共通語やったとでしょうね。倭漢三才図会(1715年?)ていうとの中に「幾須吾(きすご):大なるものを古豆乃(こずめ)といい、紀州にては道保(どうほ)とよぶ」とあるげなです(たべもの語源考:平野雅章:雄山閣)。幾須吾(きすご)という、まさに古語がそのまま博多にも根付いとったわけですね。方言の方が歴史が古いとですね。不思議な気がしますです。またおなじ博多の方言魚名の「セイゴ」にもちゃんと「清魚」などと由緒ありげな文字が当てられとる資料もあるごたります。
ちなみに筑前国続風土記(巻之二十九:土産考)の方にゃ、「きすご:味も性もよし。病人食すべし」て書いちゃります。「性も良し」ていうとは、クセのないとか、あっさりしたとかいう意味やろかな。勉強になりますばい。ほんとに。

Kisugo01

んでは、本日のネタ写真は、幾須吾ならぬキス子・小ギス写真であります。

キス釣り自慢ページば見ちゃろうていう御奇特なお方はこちら

キスいろいろ料理ページはこちら でよろしくどうぞ~。

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2007年11月28日 (水)

かつを菜

博多の食いもんシリーズその十四。かつを菜。
『あんまし くれのせまらんうちに かつをな こーとかなばい たこーなるし うりきれんなったら おおごとやけんね』「あまり年の暮れが迫らぬうちに、かつを菜は買っておきなさいよ。高くなるし、売り切れてしまったら大変だからね」

◆本日のキーワード◆
【かつを菜】博多雑煮につきものの青物野菜。濃い緑色をした縮み葉のおおきな葉野菜。アブラナ科で高菜・からし菜の仲間。ただこの菜っ葉を定義するとはなかなかに難しいとです。まず、「かつを」か「かつお」か?! かつ「お」菜と書くことも多かですもんね~。どっちが正解かわかりまっせん。他にかちゅう菜・かつぶし菜というとこもあるごたります。語源説の方も、鰹節の味がするからとか、鰹節に負けないような出汁がでるからとか、何にでも勝お菜とか(^^;いろいろあります。

福岡大同青果のHPには、昭和24年に福岡県箱崎の木村半次郎氏が「広茎かつを菜」として品種登録され、博多のお正月のお雑煮に欠かせない食材にしているかつを菜は、木村氏の手によって作られたものです・・・とあるけん、品種名としては「広茎かつを菜」でよか気もしとります。実際に、平田ナーセリーで試しに買ーてみた「かつを菜の種」もそげん書いちゃりました。

Katsuwona02

・・・と、なると、「かつを」の由来は、案外と、この木村さんの縁のある人の名前やったりして・・・(違)。それと、実際には、戦前から雑煮に使われとったとやろうけんですね、そうなるとまた、この同定作業で正しいとかどうか・・・あやふやになるとですたいね。

ま、どっちにしたっちゃ、「食べんとわからん」ということでお開きにいたしましょう。雑煮ばっかしやのーて、他の汁物やおひたし・漬物にしたっちゃおいしかけん試してみんしゃると良かです。

Katsuwona_2

これでだいたいのイメージがつかめるっちゃなかですかね。けっこう大きか菜っ葉でっしょうが。

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2007年11月21日 (水)

ぬたえ

博多の食いもんシリーズその十三。ぬたえ。
『しゅうぎごとんときな さっちが ぬたえば せなて ばばさんが しじゅう いいよらした ばってんなあ』「お祝い行事のときには、必ずぬた和えをつくらねばと、いつも言ってらっしゃったけれどね~」

◆本日のキーワード◆
【ぬたえ】ぬた(饅・ぬた和え)のこと。辞書的には、魚介や野菜などを酢味噌で和あえた食品・ぬたあえ・ぬたなます・・・とあるとですが、博多ではちょっと意味合いが違うごたります。博多では酢でしめた魚介類を使うとが特徴でまた晴れの一品・行事食として大事にされてきとったとのごたります。自分もおめでたい料理ていうとは知らんやったです。こまかころから、普通のおかず・酒肴で食べよりました。もぉ、「ぬたえ」という言葉どころか、料理そのもんも知らん人が増えてきて、まさに消滅寸前語て言うてよかとかもしらんですね。ちなみに、「ぬた」の語源はヌト(泥所の意)。沼田和・沼田膾の略とあります(日本国語大辞典)。

Nutae

写真は今風ですが、〆鯖・大根・人参のぬたえ。

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2007年11月14日 (水)

ごまさば

博多の食いもんシリーズその十二。ごまさば。
『めしん おかずな みそにで よかばってん ちっと さかなに ごまさば つくっちゃっときやい』「飯のおかずは味噌煮でいいけれど、少し肴にごまさばつくっておいてくれ」

◆本日のキーワード◆
【ごまさば】鯖の刺身に薬味として胡麻やしょうがのせ生醤油をかけて食べる調理法のひとつ。真鯖や胡麻鯖(腹部に胡麻つぶ大の斑点がある)といった鯖の種類を区別しよるわけやなかけん、お間違えんなかごとですね。
地元のもんは刺身として普通に食っとるだけで、がめ煮(=筑前煮)やらと一緒で、博多郷土料理の代表やらいわれても、あんましピンと来んていうとが正直なとこですたいね。他所ん人から「鯖を刺身で食べるなんて!」と呆れられる方がよっぽど驚きですばい。博多の魚は「最初は生食(なま)」と決まっとります。そんだけ新鮮な魚が市場や魚屋に揃うとるということです。ま、これだけでも、博多に住んどる価値があろうかと・・・。はい。「博多の幸せ」をみなさんがたにもぜひ味おーてもらいたかですね。

Gomasaba01_2

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2007年11月 7日 (水)

めんたい

博多の食いもんシリーズその十一。めんたい。
『なあなあ めんたいちゃなんか ちゃんと せつめいしきるな』『なんな きゅうに そげなこと わかりきっとるやなかな たらこのこったい』「ねえねえ、めんたいとは何かきちんと説明できるかい」「なんだい急に。そんなことわかりきったことじゃないか。たらこのことだよ」
いまさらですばって、博多名物「めんたいこ」と「めんたい」の違いば説明しときまっしょう。

◆本日のキーワード◆
【めんたい:明太】スケトウダラの卵巣。たらこのこと。広辞苑やら大辞林などの大辞書にゃ「めんたい:明太=スケトウダラ(朝鮮語)」とあるとですが、博多じゃ「めんたい=スケトウダラ本体」という解釈は通用せんっちゃなかですかね。あくまで「めんたい=たらこ」で、これも博多弁のひとつと考える方がよかでっしょうや。
【めんたいこ:明太子】辛子明太子のこと。めんたい(=たらこ)の唐辛子を主とした調味料漬け。「ふくや」が元祖。「明太子」という命名も創業者の川原さんげなです。
ただ最近は「○○屋の辛子めんたい」やら「○○のめんたい」と称する、頭に「辛子・からし」をつけとらん業者やら、尻に「子」をつけとらん明太子屋さんも増えてきて、一般にもそれが馴染んできたとか、「めんたい=辛子明太子」ていう理解もできてきとるようです。

自分らの子供んころは、まだ辛子明太子は出回っとらんやったです。たまに塩蔵たらこを焼いて食うぐらいで、その塩蔵たらこを普通に「めんたい」といいよったごたります。「めんたいこ」を食べだしたとは、どうやろか、昭和40年の半ば?後半のごたる気がするとですが、よそじゃどげんやったっちゃろ。家庭によっても違うとかな。

さて、めんたいの語源。辞書にある「めんたい=朝鮮語」ていう証明写真ばお見せしましょう。

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スケトウダラの姿焼きにメンタイて書いちゃります。大阪鶴橋のコリアタウン「キムチ市場」でのヒトコマ。

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2007年10月24日 (水)

こーとねぎ

博多の食いもんシリーズその十。こーとねぎ。 
『ふぐ こーて くるなら おすもうの くるまえに しない ばしょの ちかづいたら ふぐも こーとねぎも たこーして かわれりゃせん』「ふぐを買ってくるならお相撲さんが来る前にしなさい。九州場所が近づくとふぐも香頭ねぎも高くて買えやしないよ」

昔から、九州場所が近づくと、相撲とりがちゃんこやタニマチの接待でふぐを食いまくるから品薄になり、価格が高騰して庶民にはとても買えないという会話が交わされよったとですが、最近はどうやろか? さて、今日の話題は、その高騰ならぬ香頭ねぎ。

◆本日のキーワード◆
【こーとねぎ】直径2mmくらいの香りの高い細身ねぎをいうとです。ふぐ刺しにはつきもんの薬味ですたいね。普通の青ねぎ・万能ねぎの二、三倍の値段がするけん、そうそうは使えんですが、たまに冷奴やうどんラーメンにも使わんこともなかです。まあ、ねぎは買えても、そう簡単にはふぐは買えんけん皮肉な話ですsたい。
博多じゃ、香頭ねぎ・高等ねぎ・こうとうねぎ・こーとねぎ・・・といろんな呼び方や書かれ方がされよります。語源は吸物にいれる(ユズの皮などの)薬味を意味する(香頭・鶴頭・鴨頭)から。
また、博多特産と思われとるようですが、元々はふぐの本場の下関安岡地区で栽培されよった「安岡ねぎ」が元祖やなかでしょうかね。そげん思うとります。博多の柳橋連合市場もふぐじゃ有名ばってん、下関唐戸市場にいくとスケールの違ーて、やっぱ度肝抜かれますばい。機会のあったら見てきんしゃるとよかです。

はい、では、こーとねぎ。

Koutonegi01

で、この香頭ねぎを何に使ーたかというと、ふぐは買えんけん、

Zyakoten02

こげなことして遊んでみました。かまぼこの薄造り(^^; うはははは~。

ま、おいしかかまぼこ(八幡浜からの取り寄せかまぼこ)やったら、ふぐの味は当然せんばってん、じゅうぶん酒肴にはなりますです。お試しくだされませ。騙されたと思うて・・・。けっこうおいしかけん。

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2007年10月18日 (木)

あご

博多の食いもんシリーズその九。あご。
『おたくな まいひんごと ほしあごで だし とりよるげなね うちんがいやら しょうがつか よっぽど なんか あるときだけばい』「お宅は毎日のように、干しあごで出汁をとっているんだってね。うちなんか、正月とか、よほど何か(行事)があるときだけだよ」

◆本日のキーワード◆
【あご】 飛魚のこと。博多では生魚の飛魚よりも、生干し飛魚・焼き干し飛魚をいうことの方が多いかもしれんです。生干しは軽く焼いて酒肴やご飯のおかず。焼き干しあごは「出汁」をとります。普段は手抜きの我が家も正月だけは焼き干しあごか焼きハゼで出汁をとります。石川・新潟・京都・中国・九州と、けっこういろんなところで「飛魚=あご」といわれとるようです。

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上が生のあご。下が干しあご。正月が近まってくると焼きあごが出回ります。

さて問題は語源。よく「あごが落ちるほどおいしいから、あご」という説明がされとりますが、なんせ1600年はじめころ編纂された日葡辞書(日本語→ポルトガル語辞書:日本イエズス会刊行)に掲載されとるほどの古い方言やけんですね~、自分はちょっと違うっちゃない?!と思うとります。
日本国語大辞典には、語源=アカヲ(赤魚)の約とあります。飛魚は青魚やろとおっしゃる向きにはこの写真。

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ミンチにすると、けっこうきれいな赤色しとります。え~、なるほどたいね・・・と納得する前に、MISTAKER説も聞いとっちゃらんですか。もう一枚、あご写真ば載せときます。

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ほら、よー、頬骨の横に出っ張っとる下駄顔の人ば「エラ(顔)」やら「エラの張っとる」て言うやないですか。こん場合、人間の「顎=エラ」ですたいね。
自分は飛魚の場合も、この「あご=エラ」が成立しとったっちゃなかろうか・・・て考えとるとです。飛魚でいちばん目立つとこはエラのすぐ横から出とる、飛行機の翼のごたる胸ビレやなかですか。昔の人は、この胸ビレを見て「顎!あご!アゴ!」て言いだしたとやなかですかね。そげん思います。ま、いつもの「当てっぽす」ですばってん・・・。

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2007年10月12日 (金)

春冠

博多の食いもんシリーズその八。春冠。
『なあなあ さいもんに たいやら はなやらの かたば つこーて つくっちゃる なんとかかんて いうとがあるやろうが』『そら さえもんの らっかんやろ』『うんにゃ らっかんな おかしやないな ちがうばい かまぼこの なんとかかんたい』『あらー さえもんじゃのーて さいもんな それやったら しゅんかんたい』『ああそれそれ』
「ねえ西門(さいもん)に鯛やら花の型を使ってつくってある(なんとかかん)というのがあるだろう」「それは左衛門(さえもん)の落雁だろう」「いや、落雁はお菓子じゃないか。違うよ、蒲鉾の何とかかんだよ」「あらら左衛門じゃなくて西門のことかい。それだと春冠だよ」「それだそれだ」

ハナから長い例文になりました。ご容赦ですたい。なして、前回のへっぱくで落雁を話題にし、今回のテーマの春冠(蒲鉾)とまた落雁をからませたかていうと、この二つが根元でどうも密接に関連しとるごたる気がしてですね、それでこげな会話文ばでっちあげたとですたい。(追記:左衛門(天神の和菓子屋さん)ヘのリンクを見つけきらんとね)

【春冠:しゅんかん】祝儀用の細工蒲鉾は全国いたるところにあるごたりますが、博多では春冠ていうとです。他地域にはこげな呼び名はなかごたるけんですね、なして博多で春冠やら言い出したとか、そこらあたりの語源ば探ってみろうと調べ虫がうずいてきたとです。春冠のいわれや由来(だけやのーて春冠そのものも)とか、辞書にもネット検索でもなかなか引っ掛からんけん、ちーと苦労したとですが、どうもコレやないかと行き着いたとが日本国語大辞典にある「筍干(しゅんかん)」。ちーと引用しときます。
【筍干(しゅんかん)】1:筍を切って鮑・小鳥・蒲鉾などと色よく煮含めて盛り合わせた普茶料理のこと。2:節を抜いた筍に魚のすり身を詰めて煮たもの。3:吸物の下地に、ふき・つくし・鳥肉・蒲鉾を入れた春向きの料理(対馬方言)・・・とあるとです。どげんですか、細工蒲鉾に春冠と名づけた由来がこのへんにあるごと思えんでしょうか。

さて、ここで気になるとが、蒲鉾が普茶料理に使われよったということですたいね。これは例文にもあげとる西門蒲鉾を、漫画家の長谷川法世さんが取材しんしゃった読売新聞の記事にもチラっと出てきとりました。
実は、この普茶料理に落雁も登場してくるとですたいね。どげんですか、普茶料理をいただいたことがある方なら覚えとんしゃるっちゃなかですか。最初にお茶と落雁が出て来んやったですか。出てきたでっしょう。普茶料理にゃ昔から筍干(蒲鉾)と落雁がつきものやったとですね。どちらも打ち物(型に入れて打ち出したもの)やないですか。どっちが先かはわからんばってん、同じ普茶料理の中の一品として、蒲鉾と落雁がその打ち方(細工)を競いあうごとして、一方は主に祝儀用として、一方は本来の仏事用としてちゃんと住み分けしながら(少数ながらその逆もあるごたる)、発展しつつ今に続いてきとるっちゃなかでしょうかね。あんまし根拠もない当てずっぽうですばって、そげな気がしとります。

はい、では、その春冠の写真で終わりにしますです。

Syunkan

三宅島紫陽花さんの魚嘉取材の際の写真をお借りしました。春冠の語源や由来を考えるきっかけになったともこの写真からであります。紫陽花さん、本当にありがとうございました。多謝感謝。

◆追加情報(&結論)◆
信仰に息づく食の文化というサイトで「しんかん菓子=落雁」ていうとを見つけました。まさに、落雁=春冠であります。で、「しんかん」の意味を探ると(辛甘と予想していたが)、落雁材料のしんこ(しん粉:白米を日光に乾かし臼でひいた粉)から来たと解説してある富山弁サイト(ただしgoogleのキャッシュなのでいつ消えるかわからんです)があったとですが、ここはやっぱし、このしんかんも筍干をルーツにしとると考えた方が良かかもしらんですね。最初に筍干(料理&orその器・型を含む)があり、そこから春冠(細工蒲鉾)としんかん菓子(落雁)に二別れしていったと考えられるごたるですね。

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2007年9月16日 (日)

男子の人

未収録語シリーズ五十五。男子の人。
『だんしのひとは たちあがるときの やあの こえが ちいさいと おもいます』 『たいそうがかりに なったけんていうて なんば きゅうに つやつけて とうきょうべん つかいよるとや あん おっぺしゃんな』
「男子(のみなさん)は、(体操座りから)立ち上がるときの(ヤァ!)の声が小さいと思います」 「体操係りになったといって、何を急に恰好つけて東京弁(標準語)を使っているんだい。あのブスは」

方言と共通語の境いの微妙なとこにある言葉が多か例文やけん、訳文の方も注釈付きばかりになってしもーたです。ちっとずつ説明しときまっしょう。

◆本日のキーワード◆
【男子(だんし)の人】 男子生徒のこと。学校用語でしかも女子専用語ですかいなね。少し敬語的要素も含まれとるごともあります。自分たちの世代の男は男尊女卑傾向が少なからずあったせいか、「女子の人」は使わんやったです。「おんな」やら「おんなたち」、わざとふざけて「おなご」「おなごどん」と呼び捨てで、目下呼ばわりやったです。
【ヤア!】 博多では、体育授業や運動会行事では、体操座り状態から立ち上がるときに(その逆もかいな)、「ヤア!」と大きな掛け声をかけるとです。この掛け声が一種の方言で一部の地域でしか使われとらんて知ったとはそげん昔でもなかったです。博多から出たことのないで、他所で生活した経験のなかと、案外とこげな習慣の違いには気づかんとですね。
【おっぺしゃん】不細工・不美人・ブスのこと。女性に対する侮蔑語。「押し圧す(おしへす)」が語源。
こうした悪口や、おんなやオナゴという呼び捨て感覚というとは、実際は、女子の人(^^;を好いとるくせに、仲良く話したかくせに、その気持の裏返しで突っ張った行動をとりよったごたります。ま、高校時代までですばって、なんともややこしか青春ばおくってきとりました。

え~、では本日の画像は・・・ブルマ写真というわけにもいかんめえけん、体操座り写真にしときまっしょう。

If0217

猫の体操座りなーんちゃってくさ。ははは。

試しに「体操座り写真」やら「ブルマ写真」とかいう単語をわざとちりばめてみたっちゃけど、どげなアクセスがあるか楽しみですたい。実験実験(^^;。

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2007年1月 6日 (土)

貝柱

博多の食いもんシリーズその七。貝柱。
『ありあけでくさ やっとこさ かいばしらの りょうの かいきん された らしかね さんねんぶり げな』「有明海でね、やっと貝柱の漁が解禁されたらしいね。三年ぶりみたいね」

◆本日のキーワード◆
【貝柱】タイラギ(平貝:たいらがい)の貝柱のこと。普通名詞の貝柱がなんで方言か?とお思いのお方もいらっしゃるでしょうが、博多じゃ貝柱ていうたらタイラギの貝柱をさすとです。つまり固有名詞化しとるわけですね。辞書的には、「ハボウキガイ科の二枚貝。大形で、殻長30cmに達する。貝殻は薄くほぼ三角形、外面は黒みがかった緑褐色。本州以南の浅海泥底中にすむ。貝柱は大きくて刺身・塩焼きなどで美味」とあります。
有明海では、ここ十何年というもの(諫早湾干拓工事の影響としか思えんとですが)、ずっと絶滅に近い不漁が続き、ついには禁漁という事態に陥っとったとですが、この冬すこしだけ漁が見込めるということで、三年ぶりにタイラギ漁が解禁されたとです。ただし、この間、韓国やら中国からの輸入品(大ぶりで多少大味)や瀬戸内産に市場が荒らされとるけん、たとえ収穫が増えても前のごと価格や流通が維持できんとやないかと心配しとります。有明んとがいちばんおいしかとです。

Kaibashira

博多でいう貝柱の写真。瀬戸内産で最近の価格は100g4~500円くらい。ついでやけん、各地の貝柱がなんかチェックしときましょうかね。、
関東では、とくに江戸前寿司など使われよーとはバカガイの貝柱。小柱(コバシラ)のこと。単に「ハシラ」ていわれよーごたーです。これも寿司業界などでの方言といって良かとやないですかね。
こうした博多や関東一部の方言的表現をのぞくと、共通語的には東北・北海道産のホタテ貝がイメージされるっちゃなかでしょうかね。青森陸奥湾あたりが名産地てよー聞きます。
では最後に、海のない長野県で有名なハシラはこちら。

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2006年12月23日 (土)

嫁御ぶり

博多の食いもんシリーズその六。嫁御ぶり。
『よめごぶりば もろーたたー よかばってん こげん ふとかたー どげんしょーか きんじょんにきに くばらな いくめーな』「嫁御ぶりを戴いたのいいけれど、こんなに大きいのはどうしましょう。ご近所に配らないといけないでしょうね」

◆本日のキーワード◆
【嫁御ぶり:よめご鰤】博多の年の暮れの慣わしのひとつ。嫁ぎ先(の実家)から、嫁の実家へ「良か嫁御ぶりでした」ということで、寒ぶりを届けることをいうとです。お返しは「ありがたい・おめでたい」で鯛を届けることが多かったらしかです。らしかというとは、自分は実際に経験しとらんし、今ではあまり聞くことのない行事になっとるけんですたいね。
ただ、つい最近、前原市の方の大きな魚屋さんで「嫁子ぶり」(やったか「嫁小ぶり」やったかどっちか忘れたばってん)というノボリを見かけ、この辺はまだしっかり行事として残っとるとやな~と思ったことでした。
さて、この贈られた嫁御ぶりをどうするかというと、博多は雑煮に入れるとです。もともと博多の雑煮は、一部で鯛やアラ(ハタ科クエの地方名)を使う家もあるとですが、だいたい鰤雑煮が多かとです。昔は一匹丸ごとを塩にして土間やら台所の天井から吊るしちゃりました。薄暗いとこで、ぶらさがりぶりにぶつかってんなっせ。たいがいビックリしますばい。
【ぶり】ついでやけん、ぶりの語源説ば日本国語大辞典から丸写し(^^;しときましょう。1:あぶらの略転。2:炙(あぶ)り上略。3:年を経た意の経(ヘ・フ)るの転・・・などなど。
【きんじょんにき】近所+にき。にきは根際・軒際・野際などの転で、すぐ近く・すぐそばの意味。

はい、ほんなら、そのぶりば使ーた我が家の雑煮ば見てやんしゃい。

Hakatazoni

椀の上の方の四角っぽいとがぶり切り身。右がかつお菜(また別の機会にご紹介しまっしょ)。その下が蒲鉾。左に金時人参とどんこ椎茸。その下が里芋。あと、柚子の皮を落として「澄まし」雑煮の出来上がりでござります。
そういや、この雑煮も、関東の人が「お雑煮に青魚を入れるなんて!」と、たまがりよりましたな~。

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2006年8月24日 (木)

がめのは餅

食いもんシリーズその五。がめのは餅。
『かかが さとあるきして がめんはもちば もろーて きとる』「嫁が里帰りしてがめのは餅を貰ってきた」

◆本日のキーワード◆
【かか】例文の場合は呼び捨て気味の表現になっとりますが、元々は自分の妻または他家の主婦、または母親を親しんでの呼び方。「かかさま・・・なんたらかんたら」と、歌舞伎や文楽なんかでは尊称として使われよったっちゃなかですかね。なんかそげな場面の記憶のあります。
【里歩き】嫁の里帰りのこと。
【がめのは餅】がめの葉でつつんだ団子・餅。あんまし博多部では聞かんですが、ちーと郊外にでると今でもつくりよんしゃるごたーですね。ちまき・柏餅と同じく節句のごちそう。自分は、名前は知っとったばってん、数年前まで実際に食うたことはなかったとです。
【がめのは】亀の甲に似ていることから。地域によって、さるとりいばらの葉。また山帰来の葉をいう。
写真の餅は甘木市で見つけたもんばってん、葉っぱは山帰来の方のごたるですね。

Gamenohamochi

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2006年8月17日 (木)

がめ煮

食いもんシリーズその四。がめ煮。
『あすの よりやいも いつもんごと がめにと かしわにぎりで よかですな』「明日の寄合いもいつものように、がめ煮と鶏ごはんのおにぎりでいいですか」
「博多らくがき帖」の方で「がめ煮」が話題になったとです。で、その材料を炒めるとと、炒めんとのどっちが博多流か?てなって面白かったもんやけん(結論はでらんやった)、ちーとコッチにも書いとくことにしたとです。

◆本日のキーワード◆
【がめ煮】辞書的(広辞苑)には「筑前煮」での項目解説になっとります。、「鶏肉・根菜類・蒟蒻こんにやくなどを油でいため、醤油と砂糖で煮たもの。福岡、筑前地方の郷土料理。がめ煮」とあります。
がめ煮の語源は博多弁の「がめる=がめこむ」ていうとが一般的のごたるですが、一部で「元々は、がめ=亀=すっぽんを使った煮物料理」という説もあるごたります(福岡県の郷土料理)。
【かしわにぎり】かしわ肉(かしわ=褐色羽鶏の肉=鳥肉のおにぎり。博多の炊き出し・うろん屋メニューの定番中の定番。

で、問題になった「がめ煮を炒めるか、炒めないか」を資料的に調べた結果を書いときます。
◆炒める派◆
「博多の味:帯谷瑛之介:保育社」
「NHKきょうの料理 決定版!家庭料理:NHK出版」
「完本料理大百科:主婦と生活社」
「広辞苑:岩波書店」
「大辞林:三省堂」
◆炒めたり炒めんやったりの中間派◆
「博多ことば:江頭光:葦書房」炒めるのは長崎料理の影響かとの指摘あり。
◆炒めん普通の煮込み派◆
「福岡県の郷土料理:楠喜久江:同文書院」
「聞き書福岡の食事:日本の食生活全集福岡編集委員会:農山漁村文化協会」

ま、他所のお人は、このページのレシピでも参考にされて、どっちがおいしかか試してもろーたら面白かでっしょうや。

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2006年6月15日 (木)

きすご

食いもんシリーズその参。きすご。
『まなつの つりて いうなら やっぱ きすごつりやろな きれいか すなはまで さおふってんない たいがい きもちの よかばい』
「真夏の釣りというなら、やはりキス釣りだろうね。きれいな砂浜で竿を振ってごらんよ。こんなに気持ちのいいことはないよ」

◆本日のキーワード◆
【きすご】標準和名でいうシロギスのこと。普通にキスの呼び名で通用。
キスゴのゴを辞書的にいうと、
1:名詞に付いて,そのような状態・性質の子供である意を表すこと。「ひとりっ―」「いじめっ―」「だだっ―」
2:小さなものに付けて,愛称とする。「ひよ―」「ひよっ―」「砂―」
・・・となるごたりますが、博多弁のキスゴやと、2:の意味に近かかな。他の魚でゴがつくとに、アジゴ・ヒラゴ。こっちは1:か。

はい、本日は、管理人御簾定家の最も得意とするジャンルやけんですね、大威張りさせてもらいますです。ではコレから。

Kisuzusi

この他にもキス料理はいっぱいつくっとりますけん、こっちも良かったら見ちゃりんしゃい。

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2006年5月27日 (土)

ちゃんぽん

食いもんシリーズその弐。ちゃんぽん。
『ちゃんぽんは ちゃんぽんやろもんね わざわざ ながさきば つけんでちゃ いみ とおるばい』
「ちゃんぽんはちゃんぽんだよ。わざわざ長崎とつけなくても意味は通じるよ」

ある一つの言葉に違う意味がいくつか含まれとる場合のありますが、博多弁でいうたら、この「ちゃんぽん」がその代表選手やなかでしょうかね。ま、その細々したことは、「単純明解博多弁事典」ば見てもらうことにして、今日は食いもんの方の「ちゃんぽん」。

【ちゃんぽん】長崎ちゃんぽんのこと。広辞苑にゃ、長崎料理の一。めん類・肉・野菜などを一緒に煮込んだ中国料理の一種・・・て書いちゃります。九州以外の人には、やっぱ「長崎ちゃんぽん」ていう方がイメージがわくけんでしょうね、だんだんと「長崎ちゃんぽん」で共通語化していきよるごたるです。ただ自分は、なしてか「長崎」ば外してしまうとです。ははは。ほんとは地元びいきで「博多ちゃんぽん」て言いたかったりしてくさ・・・。

えっと、では、その「博多ちゃんぽん」(^^;の写真ば見せときまっしょ。御簾定家印のちゃんぽん。

Cyanpon05

自分でつくったとばい。まぁ食えそうでっしょ。けっこうおいしかですよ。
「焼ちゃんぽん」ていうともあるとです。あんまし見栄えのせん写真ばってん、これはどげんね。

Yakicyanpon02

写真はアサリのバター焼に「ちゃんぽん玉」を放りこんで炒めたもんですたい。なになに、ちゃんぽん玉ちゃなんか?てですか。そうやったですね。コレも知らん人が多かごたります。調理前の写真ば載せときまっしょうね。

Cyanpondama

博多じゃこげんして袋入りの生(ゆで)麺が売りよります。一玉35円~。九州やったらどこででん売りよるし手に入るかて思うとったら、意外や意外で、宮崎鹿児島はなかなかなかげな~。

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2006年5月18日 (木)

スーパイコ

食いもんシリーズその壱。スーパイコ。
『とんかつにくの のこっとったっちゃ なかか ぶつぎりして すーぱいこに せりゃ よかばい』
「とんかつ肉が残っていたんじゃないか。ぶつ切りにして酢豚にすればいいよ」
新しいシリーズを始めますばい。食いもんの博多方言シリーズですたい。そげんまずーはなかろうけん、よろしゅう食べちゃってんしゃい。最初は・・・

◆本日のキーワード◆
【スーパイコ】中華料理の一種。 醋排骨と書いたり、糖醋排骨と書いたりするごたります。元々は骨付き肉(排骨)の甘酢あんかけのこと。早い話が酢豚。 個人的な感覚ばってん、二十年ほど前から「スーパイコ」とか言わんごとなったよーな気のします。そんころまでは、長崎の新地でも博多の鹿鳴春(ろくめいしゅん:今はなき博多の有名中華料理店)あたりでも「酢豚」ちゃ言いよらんやったっちゃなかですかね。なして消滅語化してきたっちゃろか?!パーコー麺とかはまーだ現役語のごたるとにね。
それから、もひとつついでに昔ネタ。今は熊本名物になっとる「太平燕(たいぴーえん)=春雨ちゃんぽん」ですばってん、これも昭和30年代ころから鹿鳴春ではその太平燕の名前で食べれよったとですよ。知らんかったろ?

え~、MISTAKER家では、中華といえばほとんどコレば使いよります。 案外と、こうした合わせ調味料が全国的に出回ってきたせいもあって、共通語の料理名がハバをきかせてきたとかもしらんですね。

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