博多弁文房具シリーズ

2005年7月 3日 (日)

つく

博多弁文房具シリーズその七。つく。
「このまじっくな つかせんが ふたの ゆるんで かぜひいたっちゃろな」
『このフェルトペンは書けないよ。キャップがゆるんで乾燥してしまったんだろね』

◆本日のキーワード◆
【つく・つかん】色がつく・つかないという意味では共通語。万年筆・ボールペン・フェルトペンなどが書ける・書けないという意味と用語法では博多弁。
【まじっく】マジック・インク(商標)のこと。油性フェルトペンのはじまり。昭和35年小学5.6年ころに使った記憶あり。ちなみに開発は昭和27年とのこと。
【風邪をひく】乾燥してしまって使い物にならないこと。方言というより慣用句のひとつ。類語に「馬鹿になる」

parker

あこがれのパーカー万年筆。ボールペンとのセット。社会人になってはじめて買ったっちゃなかったですかね。スポイト式です。

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2005年6月30日 (木)

からう

博多弁文房具シリーズその六。からう。
「らんろせるば かろーたとこば みせてやんなされんね はよー からって がっこに いきたかろーたい」
『ランドセルを背負ったところを見せてちょうだい。早く背負って学校に行きたいでしょうね』
ランロセルと発音するとは高齢者くらいでのもんで少数派やろて前回書いたですばってん、ランドセルを「からう・かろう」ことが、方言・博多弁やと認識しとる博多んもんも少なかでっしょうね。共通語しゃべっとるつもりか知らんばって、れっきとした博多弁やけんね~。間違わんごとね~。

◆本日のキーワード◆
【からう・かろう】物・カバンなどを負う・背負うこと。自分は聞いたことがなかとですが、近辺じゃ「かるう」という地域もあるごたります。語源・語根はてんてるやすー「担ぐ:かつぐ・かたぐ」からやろて思いこんどったら、これも、そうとばかり言えんとこもありそうで、「借る」から「負う」の意味が発生したとか、「軽る」で「重さそのもの」・・・などとなかなか多説があって、それこそ軽々しゅう(^^;結論は出せんとですたい。

さて、本日のイメージ画像。
人生の重荷を背負うて、過労(^^;気味の貴兄に・・・

karou-drink

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2005年6月28日 (火)

ランロセル

博多弁文房具シリーズその五。ランロセル。
「じじばばで らんろせる こーてやりますとばってん おんなんこな なんいろが よござっしょうか」
『私たち祖父母でランドセルを買ってあげるのですが、女の子には何色(のランドセル)がいいでしょうね』
単語としての方言やのーて、発音的な方言ていうたらよかとでしょうか。もぉ戦後生まれの世代じゃ、あんまし聞かんとですが、今でんたまーに、ダ行をラ行で発音さっしゃる年寄りが居んしゃるです。
「ろこの らいがくに いきよん なさると」
『どこの大学に行ってらっしゃるの』
ていうぐあいですたい。
「福岡県のことば:明治書院」という方言の本には、ラ行がダ行に変化する場合もあるとして、「連絡」が「でんだく」という例があげちゃります。もっと高齢者の場合かもしらんですね。ただ自分はこっちの変化は聞いたことがなかごたる気がしとります。
言葉や方言をテーマにした著作の多い作家の井上ひさしに「口は怠け者である。発音しやすい方が主流になる」という説があるとですが、この博多んもんの「らんろせる」という発音やらは、まさにその「人の口は軽きにつく」典型的な例やなかでっしょうかね。その意味から言うたら、「でんだく」の方への変化は考えにっかとですが、なんか別の理由があるとですかね。まーだ勉強の足らんです・・・と、今日はなかなかにまじめなBLOGとなってしもーた(^^;。

◆本日のキーワード◆
【らんろせる】ランドセル:学童用の背負いカバンのこと。ちなみにオランダ弁(違)のranselが語源げなです。知らんかったばい。
へっぱくBLOG。自分で言うとも変かばってん、自分自身に良か勉強させてもらいよります。

rattosan-matsura

おいちゃんよい、英語んときだけな、ラットサンやらマツラて言わんごとしときないや。

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2005年6月26日 (日)

鉛筆そぎ

博多弁文房具シリーズその四。鉛筆そぎ。
「よーきれる そぎやったらくさ なんとのー たのしゅーなって いつのまにか えんぴつのしんば きょんきょんに とんがらかしとるっちゃんね」
『よく切れる(鉛筆削り用の)ナイフだったら、なんとなく楽しくなって、いつのまにか鉛筆の芯を鋭く尖らしているんだよね』

◆本日のキーワード◆
【そぎ・鉛筆そぎ】鞘つきの切り出し(小刀)・肥後守(ひごのかみ)・ヒゲ剃り用5円カミソリなど、鉛筆削りのためのナイフの総称。語源はもちろん「そぐ・削ぐ」。
【きょんきょん】鋭くとがったこと。悪がき中学生のころ、「やーいお前、パンツん中で何ばキョンキョンに尖らしとるとや~?!」なんて囃したり囃されたりしとりましたが、今じゃそれこそ性質の悪いイジメて言われるとでしょうな~。傷つけ傷つけられに強い時代もあったとですが・・・。語源は険しいという字を重ねた険々・嶮々(けんけん)か。
【とんがらかす】尖らすこと。尖らせること。

enpitusogi

うちの子供に持たせとった小刀ですたい。それこそ習うより慣れろでけっこう器用に扱いよりました。

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2005年6月25日 (土)

博多弁文房具シリーズのその参。尺。
「あ まーた やつな たけじゃくば かたなんかわりに もっていっとるばい じぶんの せんちじゃくば つかや よかとに」
『あ、また、あいつは竹尺を刀の代わりに持って行ってるよ。自分のセンチ定規を使えばいいのにね』
母親が縫い物に使っとる竹でできたものさし定規(鯨尺:くじらじゃく)の方が、学校で使う30cm定規の2倍以上の長さがあったとです。腰に巻いた(帯の代わりの)風呂敷に差すと、なかなか抜きにくかった(^^;ばってん、なんせ2倍以上の長刀やろ、そら、振り回したら威力も倍増たいね。強い侍さんになれたとです。
我が家では、母親は着物縫いで鯨尺を使い、父親は仕事で曲尺を使い、子供は学校でセンチ尺・・・という非常に複雑な家庭環境でありました。

◆本日のキーワード◆
【尺:しゃく】ものさし・定規のこと。日本古来の長さの単位。
【竹尺:たけじゃく】竹製のものさし・定規。
【鯨尺:くじらじゃく】鯨差(くじらざし)のこと。主に布を計る。1尺39.7cm。
【曲尺:かねじゃく】曲差(かねざし)のこと。大工仕事などで使用された。1尺30.3cm。

tekezyaku

竹尺ですたい。下の二本が曲尺。上の一本は普通の30センチ定規に、ノコギリで尺目盛を入れて、両使いできるようにしたもの。

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2005年6月24日 (金)

馬糞紙

博多弁文房具シリーズのその弐。馬糞紙。
「うったちも おしぴんばらまきに まけんごと とびどーぐば つくらないかんばい ばふんしば きって じゅうじしゅりけんば つくろーじぇえ」
『俺たちも、押しピンばらまき作戦に負けないような飛び道具を作らないとダメだよ。馬糞紙を切って十字手裏剣を作ろうぜ』

◆本日のキーワード◆
【馬糞紙:ばふんし】藁(ワラ)などを原料とした,黄色くかたいボール紙。工作用紙。
博多弁というよりか、共通語と考えないかんっちゃろけど、戦後生まれの団塊世代にとっては、あまりに懐かしすぎる言葉(死語・消滅語に近い?)やもんやけん、あえてここに取り上げてみたとです。
ただし、馬糞紙はあくまでも馬糞紙で、ボール紙やらという代用語では説明できんものやったことは間違いなかっちゃなかですかね。

ふん(^^;では、素性の知れない「馬糞紙」にかわって、正真正銘の博多の馬糞(^^;ば紹介してみまっしょうかね。一個食べてみてんしゃい。
【馬糞饅頭】黒糖まんじゅうのこと。

bafunmanzyu

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2005年6月22日 (水)

押しピン

博多弁文房具シリーズのその壱。押しピン。
「まーた ばかちんどんが おんみつけんし ごーば したばいね おしぴんの ちらかいたまんまたい ちゃーんと ひろーとくごと いうとけ」
『また、馬鹿たれどもが隠密剣士ごっこをしたんだな。画鋲が散らかったままだ。ちゃんと拾っておくように言っておきなさい』
忍者の霧の遁兵衛役が巻きビシのつもりで押しピンば巻き散らしよったとです。

◆本日のキーワード◆
【押しピン】画鋲のこと。大学に入るころまで、押しピンが方言やら知らんやったです。画鋲やら言うヤツなんて一人も居らんかったですもんね。画鋲やらいう漢字も難しか字でっしょうが。
【隠密剣士】テレビドラマデータベースhttp://www.tvdrama-db.com/で検索したらよかです。解説ページに「タケダアワー」て出とったもんで、「ウロコのマークのパンビタン」とか「タケダタケダタケダ~」といったメロディーを懐かしゅー思いだしよりました。
【ごー】ごっこのこと。ごっこというのは、どうも東京弁風で「つやつけた」言い方のように思っとりました。ままごー:ままごと。おいしゃさんごー:お医者さんごっこ。しょーべんまりごー:小便かけごっこ(^^;<最悪。

osipin

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