未収録語シリーズ

2019年4月 1日 (月)

さっかけ

未収録語シリーズ四百四十一。さっかけ。

『ひらくわの なまって うねけずりも よーでけん あたらし かうか さっかけするか どげん しょうかいな』「平鍬の先が鈍ってしまい畝削りをよく出来なくなった。新品を買うか、鍛冶屋で刃先を付け直しするか、どうしようか」

【さっかけ】鍬や鶴嘴などの農具の刃先の付け直しや焼き直しのこと。語源はいろいろ考えられるごたります。先掛け・先欠け。この刃先の付け足し付け増しの意味から、話が少々変わってきて、ホラ吹き・針小棒大・誇張という意味でも使われとるようです。こっちは庇《ひさし》を付け出した小屋の差掛《さしかけ》小屋から来たとかもしらんですね。

さすがに刃付けはできんですが、刃先研ぎは自分でもやります。

Aritsugu

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2019年3月25日 (月)

さらえる

未収録語シリーズ四百四十。さらえる。
『おごっつおうな みんな ぴしゃーと さらえられとうけん そろそろ おぜんさらえ するかいなね』「ごちそうはどれもきれいに食べつくされたから、そろそろ御膳引きしましょうかね」
【さらえる】ぜんぶ取り去ること。残さず取り除くこと。一応は共通語ですが若い人はあまり使わん言葉のような気がします。辞書的には以下の通り(大辞林)。浚う渫う《さらう》。1:川・井戸などの底にたまった泥などを取り除く。「どぶをさらう」 2:すっかり取り除く。さらえる。「鍋の中をさらう」。
ただ、「御膳さらえ」の方は、「片付ける・仕舞い込む」という意味なので、すこし方言的な要素が強いとかもしらんです。


Uogashi_2

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2019年3月18日 (月)

おいしゃんおばしゃん

未収録語シリーズ四百三十九。おいしゃんおばしゃん。
『おいしゃんたちの やまかきで おばしゃんたちな まいにち たきだしやら しめこみほしで おおごと やったろたい』「おじさんたちの山笠舁きで、おばさんたちは毎日炊き出しや締め込み干しで大変だったろうね」

いまさらながらですが、おいしゃんおばしゃんの「しゃん」。

【おいしゃんおばしゃん】おじさんおばさん。共通語だとこう訳すしかないですが、博多弁となると少々違ってきます。この「しゃん」には「さん」よりも尊敬度や丁寧度が高い場合の表現です。感覚的に同等か目下、あるいは敬意が低い場合は「おいさん、なんしようとな。勝手に(山笠)小屋に入んなんな」で、「おいさん」と呼び捨て使い分けします。後はじいしゃん・ばあしゃん・あんしゃん(兄)・あねしゃん・・・すべてに使われます。ちょんと変わったところでは「おんしゃん」という表現もあります。

で、今日はおばしゃんたちのたまの息抜き。

Fura0325

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2019年3月11日 (月)

あたらほたら

未収録語シリーズ四百三十八。あたらほたら。
『やっぱ そげえ あたらほたらにゃ かねな たまるもんや なかなあ』
「やはりそんなに急にお金は貯まるものじゃないですね」

【あたらほたら】急に、にわかにの意味。古語「あただ=にわかに、不意に」が語源。これを博多独特の軽妙な言い回したもので、「あたふた」あたりとの混同もありそう。「ほたら」は「ほったらかし」で放っておいたものを急に・・・ということも考えられるかも。この「あただ」が「あただい・あただに・あたらに」という形でそのまま現代まで方言として残っているということでしょうね。

どうせ金は貯まらんけん、宵越しの銭は持たないというのもありでしょうか。で、せめて日常でつつましい贅沢を・・・。糸島産ヒラスのしゃぶしゃぶ。

Hirago_shabu

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2019年3月 4日 (月)

こぐる

未収録語シリーズ四百三十七。こぐる。
『ちのわな どげんして こぐるとが いっちゃん ごりやくの あるとな』『さんべん まわって わんって ほえるったい』『また そげな ぞーたん いうてから』「茅の輪はどうやってくぐるのがいちばんご利益があるのかな」「三度まわってワン!と吠えるんだよ」「またそんな冗談言って」

【こぐる】下を通る・背をかがめて通りぬけること。潜るようにして・・・という意味合いが強いですかね。元々は当然に「くぐる」の訛り。ただ「こぐる・こぐ」には「ひっこぐ=引き抜く」の「抜く」方の意味もあります。

写真は鳥飼八幡宮の茅の輪。

Chinowakuguri

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2019年2月25日 (月)

おもす

未収録語シリーズ四百三十六。おもす。
『さぶかけんか ひやめしの がちがちい かたまっとる かあちゃん ちっと おもして ぬくーして』「寒いからか冷飯ががちがちに固まっているよ。母ちゃん、すこし蒸して温めて」

ぜいたくは言わんと!という話ですが、子供のころどういう感じやったか、もう記憶がなくなってます。毎食時毎に炊きよったはずはなかけん、冷や飯も食べよったはずですがね。

【おもす】蒸すこと。湯気を通して熱すること。古語の「うむす=蒸す」由来の古い言葉が方言として(かろうじて)残っています。ほとんど消滅語でしょうね。

自分とこは、ちょいちょい中華蒸篭をつかって「変わり飯」をしよります。これはその曲がりの大きい変化球で「豚足飯」。我ながらよくこんなメニューを思いつくな~と。

Tonsokudon02

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2019年2月11日 (月)

おこなう

未収録語シリーズ四百三十五。おこなう。
『からだんちょうしの わるかて そら さけのみすぎやろ おいしゃで くすり もろーたついでに おこのーて もろーてきない』「身体の調子が悪いんだって?それは酒の飲み過ぎでしょ。お医者さんで薬をもらったついでに怒られてきなさいよ」

【おこなう】叱る。怒る。説教する。語源は(たぶんですが)古語の「行う」。辞書には「おこなう=刑罰に処する・処分する(広辞苑)」「おこなう=処罰する・制裁する(精選版日本国語大辞典」などとありました。

世帯主が大酒呑みやと飼い猫まで呑んべのなるごたります。

Nonbeneko02

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2019年2月 4日 (月)

たっぱい

未収録語シリーズ四百三十四。たっぱい。
『うちの おっかんちゃんな もともと たっぱいよかとこい こんごろな ふとってって きんじょんひとに おすもうに しないて いわれよる』「うちの長男はもともと体格がよいのに加えて、このごろは肥えてきて近所の人にお相撲さんにすればいいよと言われてる」

【たっぱい】からだつき、体格がよいこと。大きい。どこから来た方言かはっきりせんとですが、背が高いことをいう「立端《たっぱ》がある」の立端と、同じく体つきをいう五体《ごたい》がごっちゃになったっちゃないかと想像しとります。

自分もけっこう「たっぱい」よか方やったとですが、五十前くらいからやっぱし太って来とりました。ただ最近ライザップなみの減量に成功してそんころの服が入るようになりました。インターネットの前、パソコン通信をしよったころの同好会のユニフォームです。

Niftyserve

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2019年1月28日 (月)

あたきだち

未収録語シリーズ四百三十三。あたきだち。
『あーたの おやっさんが あたきだちで しょうぼうも おわりて いいよんなったが なんとか うったちのだいまで もったな』「あなたの親父さんが自分たちで地域消防団も終わりと言っていたけどなんとか我々の代まで持ったね」

【あたきだち】あたき(自分・わたし・われ)の複数形で私たち。もう「あたき」やら「あたきだち」という言葉も聞くことはなかですね。ただ15年ほど前、糸島ん岐志渡船の待合で爺ちゃんたちの「あたっかいなや(自分ちの稲屋)に猫の住みこーで」ていうとの耳に入ってったことのあり、ありゃぁ糸島にゃまだ「あたき」が残っとるとばいね・・・と思うたことでした。

ちなみに、「あたき」の語源というか由来はというと、「わちき・わたい・わたき」あたりからの流れかと思うとります。

写真は地元の鳥飼八幡宮での「ほっけんぎょう」。地元の消防がいちばん張り切んなる行事のごたります。

Hokkengyo

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2019年1月21日 (月)

がっくり

未収録語シリーズ四百三十二。がっくり。
『やまなくさ がっくり まがるとこよか まっすんか すじんほうが きいつこーて かくな』「追い山は角を曲がるところよりは真っ直ぐな通りの方が気をつかって舁いてるよ」

て聞いたことのあります。実際にスピードの出る方が危なか感じがしますもんね。・・・というわけで、がっくり。がっかりやなかですよ。

【がっくり】角。曲がり角。曲がり折れた物や場所。由来は当然に「がくり」からでしょうね。辞書的には、がくり=(多く「と」を伴って)急に折れたり,曲がったり,衰えたりするさま(大辞林)。
【まっすんか】真っ直ぐなの訛り
【すじ《筋》】通り。旧西町筋・東町筋など。

聖福寺前にはこげなふうに緩衝用の巻き藁がしちゃります。

Gakkuri01

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