一切れ一口《しときれしとくち》
未収録語シリーズ三百七十一。ひちひちしじゅうく。
『しときれ しとくち たべさしーて いっつも なまるひとに ひて いわんねて ひつこゆう おしえるっちゃばってん むりかとよね』「一切れ一口食べさせてといつもヒがシと訛る人に、ヒと言いなさいとしつこく教えるんだけど無理なんだよね」
あんたも「しつこい」が「ひつこい」になっとるばい。そして、いっつも七七四十九《ひちひちしじゅうく》て言いよるやないね!というわけで、
【しときれしとくち】さすがに《ひちひちひちじゅうく》と訛ることはなかごたりますね。この「ひ」が「し」に訛る人、その逆の人。ごちゃまぜの人。この博多ん人間の博多弁の訛り方の基準というか規則性はどげんなっとるとでしょうね。
だいぶ考えて来たとですが、いっつも《シ?ヒっちゃんがっちゃん》になって、一つ《しとつ》もわかりません。
写真は相当前に撮ったもんで、今でも掛かっとるとでしょうかね。聖福寺近く上呉服町の「相良ひちや」さん。
| 固定リンク
コメント
>ごちゃまぜに自分は使いよることに気付いたとです。
そげんです。自分もまったく一緒。共通語とは違う方言(例えば"そげん"とか"いっちょん")は使っても、意外と本人は"訛りはない"と思うとったりしてですね。
俺は"ひつこい"やら言わん、標準語の"しつこい"ばい!というヤツが、たまに"しちこいい"やったりしますね。
投稿: MISTAKER | 2017年7月15日 (土) 05時23分
読むとの舌ば噛みそうになりながらようやくよみました。
「ひちひちしじゅうく」、て言うたり「しちや」て言うたりごちゃまぜに自分は使いよることに気付いたとです。
今は7のことを「なな」てしか言いよらんごたあですが、
どうなつとるのやら。
投稿: hanazono | 2017年7月15日 (土) 02時51分
ぼたんさん、お久しぶりです。
>暗隅
自分はどこにも書いてませんが、「能古島の方言:石橋淙平:能古島小学校」「くらしのことば:西義助:不知火書房」のどちらにも収録があります。石橋さんは暗隅でなく暗墨説をとってありますね。
また「日本方言大辞典」という大型辞書を引いてみると、古語由来の方言のせいか、けっこう全国的な広がりがあるようです。
朝倉のハトマメ(はくそがし)屋さんも被害受けとんしゃるごたりますね。
投稿: MISTAKER | 2017年7月12日 (水) 18時22分
ご無沙汰しております。
ひちこいか雨のせいで、
大好きな朝倉の道の駅が
おおごとになっとります(涙)
ところで最近「暗隅(くらすみ)」と言ったら「わー久しぶりに聞いた」と言われたんですが、いいますよねぇ?
投稿: ぼたん | 2017年7月12日 (水) 16時30分