ばた狂う
えっ、これも方言?シリーズ五十七。ばた狂う。
『れんらくも せんと すんまっせん えらい ちゅうもんの おおて ばたぐるうとりました』「連絡もしないですみませんでした。ずいぶんと注文が多くてじたばたしていました」
【ばた狂う】じたばたすること。慌てふためくこと。忙しくてんてこ舞いな様子。
以前、「へっぱくBLOG」の「ばたばたしとった・ばたばた行く」の項目んとこで、「バタ狂う」は方言でっしょうかね・・・なんて書いとるとに、そのあとを調べとりませんでした。あらためての追跡調査してみると、やっぱし広辞苑やら大辞林にも収録されとらんので、ここらあたり(筑前筑後)の方言と考えてよかとやないでしょうか。
語源としては、最初は「ばたばた+くる」かとも思うたとです。「くる」は「たくる」と同じ意味を強める言葉、「けったくる」「ぬりたくる」の「たくる」で、荒々しく~する、盛んに~するの意味・・・の仲間やろうと考えとったとですが、「とち狂う=ふざける・じゃれあうの意味」という共通語があるとこみると、「くる・たくる」より「狂う」の方が正解かもしらんですね。
本日はバタークリームケーキくらいしかネタを思いつかんかったんで写真はボツ。なんかヒラメイたら後日追加ということでお終い。
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コメント
> 「ばたぐらう」がおおかごたる。
あら、そげなことですか。ばたぐらう・・・ですね。よか情報教えてもらいました。おおきにであります。
それやったら、小言をくらうとか、げんこつをくらう・・・みたいなとと同しで、「ばたばた(忙しさ)をくらう」とも考えられるごたーですね。面白い面白い。
投稿: MISTAKER | 2012年10月29日 (月) 13時35分
> もう種切れになるとやなかろうかと
それはもう13年前に単純明解博多弁事典と消滅寸前博多弁事典を書き上げたときから今までずう~っと自分でも思うとったとですよ。もう出んめえ、さすがにこれ以上は出てこんめえ・・・と思いながらも、次回更新予定のほぼ一週間くらいの間になんか考えつくとですよね~。我ながら不思議なことです。そんだけ言葉の世界、方言の世界は奥深く広がりのあるということでしょうね。
投稿: MISTAKER | 2012年10月29日 (月) 13時32分
ばたぐるう・ばたぐらう
どっちも使うばってんうちは「ばたぐらう」がおおかごたる。
>「狂う」の方が正解かもしらんですね。
うちも「狂う」が正解て思う。
投稿: リリー姫 | 2012年10月29日 (月) 08時01分
ずーと、ブログば見せてもらいながら、面白ろうて、楽しみようとです。それにしても、いくらなんでも、もう種切れになるとやなかろうかと思う時もあったとですが、毎回昔使うたことある言葉が未だに出されて驚いとります。 おおきに。感謝。
投稿: hanazono | 2012年10月29日 (月) 07時54分