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2009年12月19日 (土)

おきゅうと

博多の食いもんシリーズその二十四。おきゅうと。
『おきゅうとばくさ おみやげに もたしたとは よかばってん ぬくーしょうて にたとげな そらくえるもんかいね』『よそんもんに ちゃーんと たべかた おしえんけんたい けいらんそうめんに おつゆ かけた ごたーもんやね』「おきゅうとをねお土産に持たせたのいいけれど、温めようとして煮たんだそうだ。それは食べられないよね」「地元いがいの人にはちゃんと食べ方教えないからだよ。鶏卵素麺にお汁かけたみたいなもんかな」

すんまっせーん。博多の食いもんの四番バッターをまるっきり書きもらしとりました。ご勘弁。

【おきゅうと】エゴノリを主にイギス・テングサなどを混ぜ煮とかせたあと型に流し込んで固めた食品。

Okyuto01

すりごま・ねぎ・しょうが・醤油などをかけて食べるとです。

Okyuto02

昭和30年半ばくらいまでは、諸蓋(もろぶた)におきゅーとや納豆をのせて「おきゅうと売り(の少年)」が博多の朝をそうつきよりました。
発音は「おきゅうと・おきゅーと」ですばってんが、文字にすると今でも「おきうと・おきふと」などとさっしゃるとこもあるごたります。

Udo4

さて、おきゅうとの語源ですばってんが、これがけっこう面白いとです。今回は学術的に考察(^^;を続けてまいりましょう。最初に一般的な語源説から。

1:沖独活(おきうど)。沖でとれる独活。「福岡県の郷土料理(楠喜久枝):同文書院」
・・・となっとるとですが、読んでも意味わからんでっしょう?自分もわからんとです。一応は通説としちゃエゴノリが独活に似ているということらしいとですが、その根拠は何やろか?と感じですたいね。またその文献が何かも今んところを見つけきりません。
2:沖人(おきうど)。沖から来た人が製法を教えてくれた。「博多ことば(江頭光):葦書房」
3:救人(きゅうと)。博多の飢饉の代用食とされた。上記二文献とも。

三番目の救人説はたぶん下記画像の筑前国続風土記「土産考下巻」のこの一節からと思われます。

Udo2

ただし「web博多んもん」流の語源解釈は違っとるとですたいね。沖独活・沖人で良かとなら、発音からしても、

4:沖えご(えごのり)・・・でも良か気がしますが、我がうちなる本命語源は別にありまして、以下ちーと能書き垂れ、へっぱく放かせてもらいます。資料は大和本草八巻から。

Udo3

心太(こころぶとと読みます)の項目があって、心太をトコロテント称ス・・・とありますが、注目すべきはこの部分で「毒アリ往々殺人不可又ウケウトト云物アリ紫色ナリ一類別種ナリ」とあって、つまりはっきりせん海藻類は食べるべからず・・・というわけですたいね。これがヒントになって、食べられん海藻があるとなら食べられるともありそうなもんたい・・・と思いついたとが以下のMISTAKER流。

実は、広辞苑に「うけ【食】(ウカの転) 。くいもの。食物。〈神代紀上訓注〉」という一項があるとですよ。食と書いて「うけ」とも読めるとですたいね。このことから、つまり、

5:食べられる心太(ころろぶと)で食太(うけうと)。
やないかと考えとります。「うけうと」が「おきゅうと」と転訛するとも、そう無理のないことかと・・・。

いががでありましょうか。おきゅうとだけにとらえどころのない語源説・・・なーんちゃってくさ。

筑前国続風土記・大和本草の画像は中村学園電子図書館蔵http://www.nakamura-u.ac.jp/~library/lib_data/index.htmlより拝借しとります。

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コメント

えいべいさん、おはようございます。
自分は「おきゅうと」本場の箱崎生まれやけん、同級生がそれこそモロブタに入れて「おきゅうとになっとにもろみ~」て言うて売り歩きよったです。
最近は上の写真の南里商店さんが冷蔵便で通販もしよるごたります。真空パックやと二週間ほど持つごたーことが書いちゃりました。

投稿: MISTAKER | 2014年8月13日 (水) 09時03分

おきゅーうとになーあつとうと大声でおらあんでいた子供の頃が懐かしい。おきゅと食べたい。

投稿: えいべい | 2014年8月13日 (水) 06時46分

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