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2007年12月13日 (木)

さっさば

『あん ふたりなくさ なかすの かわっぷちば さっさばあるき しよったげなね』「あの二人って、中洲の川べりを二人連れで歩いていたんだってね」

◆本日のキーワード◆
【さっさば】二人連れ。アベック・カップルのこと。仲の良い同行者。同行すること。
もうこの言葉もほとんど日常では使われんごとなった博多弁やろうて思います。昭和45年に私家版として発行された「博多ことば:波多江五兵衛:博多を語る会」という貴重な博多弁収集書があるとですが、自分もこの本の中で始めて知った方言やったとです。波多江さんは語源は「裂き鯖」とされ、また鯖の二枚開きから、比喩的に分身のように連れ立った二人を「さっさばのようだ」と言ったと説明がされておりました。

自分もこの考え方をお借りして「消滅寸前博多弁事典」の方に収録し語義説明をさせてもろーとりました。ただ最近(自分がはまっとる(^^;)筑前国続風土記を読みよって、面白い発見があったもんやけん、ここでちっと訂正ていうか、追加説明させてもろーときます。

「さっさば」の語源はどうも「さし鯖」のごたります。筑前国続風土記巻之二十九「土産考」「海魚:鯖」のなかに◆此魚生にて煮て食し、また塩につけてほし、二尾を一に指合、一さしと云。其味、能登丹後の産に及ばずといえ共、多くして民用をたすく。七月中元の此多し◆という一節があったとですね。「ああ!これか~、さっさばな!コレコレ!」と叫んでしもーたです。そうなると後は話が早いです。

【刺し鯖(さしさば)】サバを背開きにして二尾を一刺しとした塩味の干物。江戸時代,盆の贈答品とされた(大辞林)。こうして塩鯖は、こういう形で、代表的な鯖街道を例にあげるまでもなく、全国いろんなところで流通しよったとのごたります。また、この二人連れという意味を持つようになったとは博多だけでもないようで、「夫婦鯖」と書いて「さしさば」と読ませる地方もあるごたります。

Sassaba

画像は中村学園大学電子図書館所蔵「筑前国続風土記」pdf版より借用しました。大学の電子アーカイブには養生訓をはじめとする古書が一般にも公開されとりまして、便利よー有効に活用させてもろーとります。多謝感謝。

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コメント

サバを背開きにしたもんを二尾一緒に刺し合わせとった姿が夫婦鯖のごと見えたとこから、こげな言い回しが出来たとでしょうや。
背開きにしたっちゃ一尾やけん、背開きをアベックて見るとは間違いやろや・・・ていうとが、こんときの発見やったとです。

投稿: MISTAKER | 2008年9月30日 (火) 01時21分

【さっさば】て二枚開きんさばんこつじゃなかつね。アベックんこつね?

投稿: リリー姫 | 2008年9月29日 (月) 09時39分

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