2018年4月23日 (月)

ちゃんぽん

未収録語シリーズ四百。ちゃんぽん。
『かさ さしたまんま かいだん とびおりたら ちゃんぽん なってしもうた』「傘をさしたまんま階段を飛び降りたら裏返しになってしまったよ」

【ちゃんぽん】傘が風などに煽られて裏返し裏向きに開いた状態。先に図を見てもろーたほうが意味の通じるっちゃなかですかね。

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で、このことはこの「へっぱくBLOG」でも「単純明解博多弁事典」でも何度か書いてきとったとですが、この「ちゃんぽん」がなんで傘の裏返しを意味するとか、その言葉の由来や語源をどうも勘違いしとったごたーもんやけん、もっぺん書き直しよります。

その由来を「ちゃんぽん(話・麺)=混ぜこぜ・ごちゃまぜ・逆さま・あべこべ」あたりから来たと思い込んどったとですが、これはどうも「そのものずばり」の「ビードロ(ちゃんぽん)やビードロを吹く姿形」から来たと考える方が正解やなかかと気づいたとです。こげな姿形からですね。

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さてこの新説・・・どげんでしょうか。

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2018年4月16日 (月)

すーどん

博多の食いもんシリーズその七十一。すーどん。
『えいちゃんうろんでくさ なしてか てんぷらの なかやら いうけん しょうことなしー すーろん くーてった』「英ちゃんうどんでね、なぜか丸天がないというから、仕方なしに素うどんを食べてきたよ」

【すーろん】素うどん(なにも具がない・トッピングされていない)。関西以西の(正確には方言でしょうが)標準語ともいえるもんで、関東でのかけうどんのこと。
【英ちゃんうどん】因幡うどんと並ぶうどんの名店。昭和4~50年代によく通ーたです。
【てんぷら】丸天(丸いさつま揚げ)のこと。「えび天」は姿海老でなく小海老のかき揚げ。ごぼう天も当時はスライス揚げでなく「かき揚げ」。

で、ふと思うたとですが、素うどんはあっても素蕎麦ちゃ言わんごたりますね。なしやろか。それと素麺《そうめん》の具のないとも素素麺《すそうめん》ちゃ言わんですね。なしやろか・・・ははは。ぞうたんそうたん。

写真は素素麺ならぬ、牡蠣おろし大根ネギいっぱい素麺。

Kaki_orosidaiko_somen

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2018年4月 9日 (月)

そこまめ

博多の食いもんシリーズその七十。そこまめ。
『たいじゅうへらそうて はりきって あゆみだしたたー よかばってん みっかで そこまめの でけて どんこんならん』「体重減らそうと張り切って歩きだしたのはいいけれど、三日で足の裏に肉刺(まめ)ができてどうしようもないよ」

【そこまめ】足の裏にできる肉刺《まめ》のこと。魚の目。落花生・南京豆のこと。
で、実は底豆が肉刺のことというとは実際に使ったりもしましたが、落花生南京豆も意味する方言・・・ていうとはまったく知らんやったです。

まぁどっちにしたっちゃ、足の底・地中(地底)に出来ることから来た言葉ていうとは間違いなかごたりますね。

それとこれは関係なか話ですが、落花生が中国から伝わったという説と、アメリカから来たという二つの説があるとですね。南京豆とピーナッツの違いて言うてみたりして・・・違かろたい。

写真の塩ピーは米国産て袋の底裏に書いちゃりました。やっぱしピーやけんやろね。ははは。

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2018年4月 2日 (月)

じゅるあめ

博多の食いもんシリーズその六十九。じゅるあめ。

『まごに いっぺん じゅるあめ なめさせとったら たいがい おいしかったっちゃろ しっかり おぼえとって つぎきたときから やっさい ねだると』「孫にいちど水飴なめさせてたらずいぶんとおいしかったんだろう。しっかり覚えていて次に来たときからしきりにねだるんだよ」

そりゃあの甘さですもんね。おいしかはずです。まぁ素性の知れん最近のお菓子よか自然食品やけん歯磨きさえすりゃ、孫たちに舐めさせても害はなかでしょう。で、じゅるあめ。

【じゅるあめ】水飴のこと。地域や人によっては「じりあめ」「じるあめ」とも言いよったごたります。語源は「汁い《じるい》=水っぽい・ぬかるむ」で問題なかとやないでしょうか。

例文は自分とこでの実話。料理用にいつも大瓶を置いとるとです。

Zyuruame

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2018年3月26日 (月)

やまかわじん

未収録語シリーズ三百九十九。やまかわじん。
『あんやつな うえならした みぎならひだり なんちゃいうと はんたいぐっちょの やまかわじんばい』「あいつは上なら下、右なら左。なにかというと、反対ばかりの変わり者だよ」

【やまかわじん:山川人】山といや川という人。文字通りで反対ばかりする人のこと。前々々回の「がち」が擬人化されたごたる表現ですたいね。また前回の「げってん」にも意味が似とります。

ただこの方言は自分は使うとですが、文献的には「筑後方言辞典(松田康夫:久留米郷土研究会」に収録されとるだけで、手持ちのどの博多弁資料にもなかとですよね。誰か筑後(ちっご)のもんから影響受けたとも考えられんけん、ちっと不思議な気がしとります。

写真は山川みかん・・・ではなく糸島産のだいだい。

Daidaisu01

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2018年3月19日 (月)

げってん

未収録語シリーズ三百九十八。げってん。
『おれも たいがい げってんもんて いわるーばってん あいつにゃ げってんまけ するばい』「俺もしょっちゅう偏屈者と言われるけれど、あいつには偏屈負けするよ」

・・・と偏屈同士が偏屈自慢しております。さて、げってん。

【げってん】偏屈《へんくつ》、変わり者。頑固で片意地なこと。言葉の由来は二つほど考えられるようです。
1:邪道で風変わりな者(物)という意味の下手物《げてもの》。
2:仏教の経典や書以外を「外道《げどう》の書=外典《げてん》」という(日本歴史大事典:小学館)ごたります。

写真は面白半分で篠栗新四国八十八箇所を歩き回ったときに集めた外典・・・ならぬ朱印集。

Gosyuincyo

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2018年3月12日 (月)

おいお

博多の食いもんシリーズその六十八。おいお。
『ふとかの はいったらで よかけん きつめい しおして おいお もってきちゃんしゃい』「大きいのが仕入れられたときでいいから、濃いめの塩して正月鰤を持ってきてね」

【おいお】鰤。正月用の鰤。「おいお」の「いお」はもちろん魚《うお》でしょうが、頭の「お」がなにかというと、これがいろいろ考えられるとですよね。
見た目から大魚《おおいお》、青魚《あおいお》。
正月用のお祝魚や、お飾り御供え(懸けの魚)用ということから御祝魚《おいお》。御魚《おいお》など。
もひとつおまけ。塩で覆った覆魚《おおいうお》なんてのはなかでしょうね。さすがにまさか・・・ね。

実はこの「おいお」について書くとは二度目。「御祝魚」「御魚」「覆魚」由来説を追加しとーなったもんやけん追加させてもろーとります。

今年の我が家の「おいお」です。志摩の四季で3kgを三本買ーときました。

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2018年3月 5日 (月)

がち

未収録語シリーズ三百九十七。がち。
『おまやぁ ほんなごと くちさきばっかし いうことと することな がちもがち しまいにゃ だれも あいてせんごとなるぞ』「お前はほんとに口先ばかり。言うこととすることが反対も反対。そのうち誰も相手しなくなるぞ」

地下鉄の中で前に立った若い人たちの会話「マジ?ガチ?(本当・間違いない?)!」を聞きよって、そういや博多弁にも「がち」があったな~と思い出した次第。

【がち】反対。食い違い。ガチンとモノがぶつかって反発し合うとこから来た言葉でしょうかね。
似たような意味と発音の博多弁もまだいろいろあります。「がちゃぽん」「あちゃぽん」。混ぜこぜになる意味もありますが、傘が強風で裏返し反対を向く「ちゃんぽん」。相手と互角の意味の「がっつりあう」「かちあう」などなど。

写真は適当なもんがなかったけん、こげなと。表といや裏、白といや黒というわけで・・・

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2018年2月26日 (月)

よこわ

博多の食いもんシリーズその六十七。よこわ。
『よこわの かまとろの やすー うりよった さくやないけん みための よーないばってん あじな ほんと かわらんね』「ヨコワマグロのカマトロが安く売っていた。(短冊に)形よく切り取りされたものじゃないから、見ためはよくないけれど味は本マグロと変わらないよ」

【よこわ】ヨコワマグロのこと。クロマグロ(本マグロ)の幼魚のそのまた魚名方言。
例文は実話で、小さいマグロのカマから無理やりこさいだ?刺身部分なので、形が台形だったり三角だったりもします。かろうじてこういう感じで食卓になりました。

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おなじクロマグロの幼魚名でも地方によってはまた呼び方が違います。京都の料理屋では「こしび(子シビマグロ)」と言ってました。

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2018年2月19日 (月)

かなと

博多の食いもんシリーズその六十六。かなと。
『こげん さむーなると やっぱ ぬくいもんの たべとーなるな かなとんなべか ちゅーいりでん してんもうか』「こんなに寒くなると、やはり温かいものが食べたくなるね。かなとふぐの鍋か中炒りでもしてみようか」

【かなと】カナトフグの略でカナト。ここらの魚名方言でシロサバフグ(標準和名)のこと。他地方でもぎんふぐ・ぎんぶく・きんぶく・・・などと呼ばれとるごたります(日本国語大辞典)。

カナトの由来がどこから来たもんかはっきりせんとですが、金気《かなけ》のカナ、金銀のキンギンが方言の頭にかぶさっとるとこからすると、やっぱしシロサバフグの「表皮の色」から来とるような気がしますです。
・・・と書くと、「金《カナ》はいいとして、《ト》の説明になっとらんやろ」と突っ込みが来そうなので、もひとつこじつけ。

金砥《カナト》なんてのはどげんでしょうか。やっぱし表皮の表現で「ウロコがなくぬめって平らにつるつる金色に光っている様子」な~んて。無理やっこすぎか。

写真は「ちゅういり」。こちらに詳しく書いとるのでどうぞ~。

Cyuiri

「たたき」。

Kanato_tataki

身だけ買ーて来て家でざっと炙るだけ。ぽん酢で食べるとおいしかですよ。

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