2018年6月18日 (月)

つっぽじる

未収録語シリーズ四百六。つっぽじる。
『なっとうな さらに うつさんやったら  すぐ つっぽじーて よー かきまぜられんめえが』「納豆は皿に移さないままだと、すぐに穴を突き破ってしまってよくかき混ぜられないものね」

【つっぽじる】突き開ける。突き破ること。突く+穿《ほじ》る(突いて穴をあける)こと。ほじる=ほがす。
発泡スチロール製の容器は便利ちゃ便利ですが、粘《ねば》たてにっかとが難点ですたいね。まぁ人にもよるとですが、どっちかていうと「つっぽじる」より「つっぽがす」の方が多数派かもしらんですね。

写真は今はもう廃業された吉野さんがたの「博多納豆」

Hakatanatto

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2018年6月11日 (月)

栄ゆる歌ゆる見ゆる

未収録語シリーズ四百五。栄ゆる歌ゆる見ゆる。
『いわいめでたで えだもさかゆらはもしゅげるて うたゆりゃ いっちょまえの はかたもんに みゆるかも しらんな』「祝いめでたで、(枝も栄ゆりゃ葉もしゅげる)と歌えれば一人前の博多っ子に見えるかもしれないね」

【栄ゆる歌ゆる見ゆる】それぞれが「~える」の訛り。「日葡辞書(九州方言→ポルトガル語対訳辞書:1603年」にも「Miyomo sacayuqu(御代も栄ゆく)」、「miyu(見ゆ)」「itamiuo voboyuru(痛みを覚ゆる)」などと収録されとります。、もぅこれは訛りや方言というよか、むしろこっちの方が正統的な発音と考《ゆ》るべきでっしょうね。

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2018年6月 4日 (月)

山行き

未収録語シリーズ四百四。山行き。
『さっき あんたんがいの ばばさんに おーたら やまいきして うどでん さがしてこーて いいよんなった あいかわらず げんきで よかたい』「さっき、あなたのおうちの婆様に会ったら、山に入ってウドでも探して来ようとおっしゃっていたよ。相変わらず元気でいいことだよ」

【山行き】山に入って山菜・きのこ類・薪などを拾い収穫してくること。対語として「磯行き」。なんの資料で読んだか思い出せんとですが、同じ意味の言葉で「山ざらえ」というのがありました。

写真は篠栗の若杉山登山口の近くで・・・。

Takimon

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2018年5月28日 (月)

つっかけあきない

未収録語シリーズ四百四。つっかけあきない。
『しょうわんころまでな まーだ さかなやら はなやら つっかけあきないしに まわって きよんなったな』「昭和のころまでは未だ魚や花の行商しに回って来てあったね」

【つっかけあきない】行商、行商人のこと。
1:つっかけの由来を簡便手軽な下駄草履のこととすると(アルバイト的な?)個人行商・小行商人。
2:突っ掛け(棒)=そがり棒・朸《おうこ》・天秤棒とすると、目籠に天秤棒を突き掛け担って回った行商、行商人の意味になるごたります。

写真は志賀島のカンカン部隊(おしかさんたち)がカロウとんしゃった背負い缶。

Seoikankan

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2018年5月21日 (月)

つば

未収録語シリーズ四百三。つば。
『あーた えらい つばいろん わるかが どげんしたつな あめでん ぬれたつな』
「あなたずいぶんと唇の色が悪いけどどうしたんだい。雨にでも濡れたのかい」

【つば】唇。唾色《つばいろ》で唇の色。もちろん唾《つば・つばき》の意味でも使います。九州独特の表現で「日葡辞書(九州方言→ポルトガル語対訳辞書:1603年刊)」にも「tçuba=唇・下(しも=九州)の語」と収録されとる古い方言。

関連した、なんかよか画像ば探したとですが、見つからんかったんで「こげな」とでご勘弁。お櫛田さんの唇ならぬ嘴写真。

Zyusyokinen12

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2018年5月14日 (月)

なんてろんかんてろん

未収録語シリーズ四百二。
『なんてろん かんてろん えのぐ まぜくりゃ よかちゅうもんじゃ なかろうが まちっと きれいか いろば だしてみんか』「なんでもかんでも絵の具を混ぜればいいというものじゃないだろう。もうすこしきれいな色をだしてみろよ」

【なんてろんかんてろん】なにもかも。なにやかや。あれもこれも。あれやこれや。二つの意味(すべてorひとつひとつ)が含まれとるごたりますね。自分は「なんてろかんてろ」も「なんてろんかんてろん」は両方とも使わんとです。「なんでんかんでん」派ですね。
「てろん」の「ろ」は「ろ?」という疑問や不明の「ろ」ですかね。「なんでんかんでん」と「ろ?」が+された変形のような気がしますが、曖昧。

色や絵の具については、こげなもんがあります。読むだけ見るだけでも面白かですよ。

Iroziten

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2018年5月 7日 (月)

もりびい

未収録語シリーズ四百一。もりびい。
『うちん おなごしな みな こまかとっから うちいきて もりびいから はじめとると』「うちの女中さんたちは みんな小さなときから奉公に来て子守からはじめてるよ」

【もりびい】子守《こもり》娘のこと。「びい」の由来がはっきりせんとですが、いつもの「こじつけ」してみると、守卑?守姫?。
「もりびい」は博多だけの言い回しかと思うとりましたら、志摩町史にも「子守はモーリビーサンという」という一節もありました。

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2018年4月30日 (月)

くっぞこ

博多の食いもんシリーズその七十二。くっぞこ。
『くっぞこな にもんやら むにえるが ふつうばってん あたらしかの うりよったら さしみい してもろーてんない えらい うまかけん』「ウシノシタは煮物やムニエルが普通だけど、新しいのが売っていたら刺身にしてもらうといいよ。とてもおいしいから」

【くっぞこ(靴底)】ウシノシタ。舌平目の一種。舌からの連想からか、口底《くちぞこ》とも呼ばれとるようですね。釣り好き(自分もですが)は口の悪いやつが多くて、「草履《ぞうり》やら「足の裏」やら言うとも居ります。

Kuzzoko

はじめて自分で捌いてみましたら、(物の本には皮むきは簡単てあったとですが)意外と剥けんで身崩れさせて往生しました。次回また挑戦してみます。

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2018年4月23日 (月)

ちゃんぽん

未収録語シリーズ四百。ちゃんぽん。
『かさ さしたまんま かいだん とびおりたら ちゃんぽん なってしもうた』「傘をさしたまんま階段を飛び降りたら裏返しになってしまったよ」

【ちゃんぽん】傘が風などに煽られて裏返し裏向きに開いた状態。先に図を見てもろーたほうが意味の通じるっちゃなかですかね。

Cyanpon01

で、このことはこの「へっぱくBLOG」でも「単純明解博多弁事典」でも何度か書いてきとったとですが、この「ちゃんぽん」がなんで傘の裏返しを意味するとか、その言葉の由来や語源をどうも勘違いしとったごたーもんやけん、もっぺん書き直しよります。

その由来を「ちゃんぽん(話・麺)=混ぜこぜ・ごちゃまぜ・逆さま・あべこべ」あたりから来たと思い込んどったとですが、これはどうも「そのものずばり」の「ビードロ(ちゃんぽん)やビードロを吹く姿形」から来たと考える方が正解やなかかと気づいたとです。こげな姿形からですね。

Champon01_2

さてこの新説・・・どげんでしょうか。

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2018年4月16日 (月)

すーどん

博多の食いもんシリーズその七十一。すーどん。
『えいちゃんうろんでくさ なしてか てんぷらの なかやら いうけん しょうことなしー すーろん くーてった』「英ちゃんうどんでね、なぜか丸天がないというから、仕方なしに素うどんを食べてきたよ」

【すーろん】素うどん(なにも具がない・トッピングされていない)。関西以西の(正確には方言でしょうが)標準語ともいえるもんで、関東でのかけうどんのこと。
【英ちゃんうどん】因幡うどんと並ぶうどんの名店。昭和4~50年代によく通ーたです。
【てんぷら】丸天(丸いさつま揚げ)のこと。「えび天」は姿海老でなく小海老のかき揚げ。ごぼう天も当時はスライス揚げでなく「かき揚げ」。

で、ふと思うたとですが、素うどんはあっても素蕎麦ちゃ言わんごたりますね。なしやろか。それと素麺《そうめん》の具のないとも素素麺《すそうめん》ちゃ言わんですね。なしやろか・・・ははは。ぞうたんそうたん。

写真は素素麺ならぬ、牡蠣おろし大根ネギいっぱい素麺。

Kaki_orosidaiko_somen

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