2017年11月13日 (月)

がんぎ

未収録語シリーズ三百八十六。がんぎ。
『あたごさんも そうばって わかすぎん たいそぐうの がんぎも たいがい きつかばい』『そげん そげん これ のぼりきりゃ ごりやくの いっぱい ありそうに おもえるもんな』「愛宕神社もそうだけど、若杉山の太祖宮の石段も相当に厳しいよ」「そうだそうだね。これを上りきればご利益がたくさんありそうだものね」

【がんぎ】石段。雁木と書きます。雁木段《がんぎだん》という年寄りも居んしゃるごたります。雁木は元々は浜(船着き場)へ下りるため木製の階段をさしとったようですが、これが時代とともに石材による桟橋になり、一般的な石段へ変化したもんのごたります。

写真は若杉てっぺん近くの太祖宮石段。

Gangi


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2017年11月 6日 (月)

かかる

未収録語シリーズ三百八十四。
『あっちん じなんさんな やくばい かけていきよんなったが なしてか いまな あにさんとこに かかっとんなるて』「あちらの次男さんは役所に働きに行ってらしたけれど、どういうわけか今はお兄さんのところで居候だとか」

こげな噂話はみなさんお好きなようで・・・というわけで、
【かかる】世話になること。居候《いそうろう》のこと。親がかりの「かかり」と同じですたいね。
糸島弁には古語の「掛り人《かかりびと・かかりうど》」が訛った「かかりうと(意味は同じ)」という方言も残っとるようです。
【かける】通勤すること。駆けること。働くこと。

いそうろう、三杯目はそっと出し・・・せんもんやけん、毎日四合炊きですたい。

Hosikiss06


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2017年10月30日 (月)

あらもん

未収録語シリーズ三百八十四。あらもん。
『あんちゃんな あらもん ばってが おととな ごたいな ふとかとに なしてか おにみそ』「兄は荒っぽいくらいに元気者だけど、弟は体は大きいのに、どういうわけか見掛け倒しの弱虫」

【あらもん(荒者)】元気者。荒々しい人。勇猛勇敢な人。
【鬼味噌】主に子供の性格をさす言葉。鬼のように強そうだけど、実際はみそっかすで弱虫。見掛け倒しで弱々しい人。みそっかす=アブラムシ=(一人前扱いされない子供:博多弁)

自分はだいたい子供んときは、鬼味噌とは反対でガキ大将タイプやったごたります。今はヌカ味噌亭主しとります。

Nukamisoteisyu

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2017年10月23日 (月)

かためいだれ

未収録語シリーズ三百八十三。かためいだれ。
『なんか きもんの ずんだれとるなーて おもいよったら やっぱー かためいだれや ないか』「なんとなく着崩れてだらしないと思ったら、やはり片前垂れじゃないか」

【かためいだれ】着物の裾が揃わずに片方だけが垂れ下がった姿。片前=着物の左右重ね合わせた外側の部分(精選版日本国語大辞典)。
同じ方言でも、人と地域によって「片身垂《かたみいだ》れ」「片前倒《かたまいだお》れ」とも言うごたります。ただ片前を肩前とする由来も考えられんこともなくて、襟元が揃わない着崩れをいう場合もあるごたります。共通語では「片前下《かたまえさ》がり」。

みなさん、きちんと着こなしとんしゃりますね。片前ならぬ片袖抜きのどんたく三味線隊のとおりもん。

Katasodenuki

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2017年10月16日 (月)

かんご

博多の食いもんシリーズその六十三。かんご。
『そろそろ かんごの なっとるちゃ なかかいな ちらっと やまいきして さがしてこうか』「そろそろムカゴが成っているんじゃないかな。すこし山に入って探してこようかね」

【かんご】ムカゴ・零余子のこと。山芋の蔓になる(種?実?のような)肉芽で食用。
で、そのムカゴがなんでカンゴに訛ったか?変化したか?を考えてみましょうか。零余子の「零」という漢字には「雨のしずく」や「こぼれ落ちる」という意味があるとですね。

ここからがいつもの「当てっぽす」になるとですが・・・。
雨のしずく→こぼれ落ちる→露→寒露(ちょうど今の季節をいう言葉です=二十四節気)→季節が寒くなって蔓からこぼれ落ちた子どもだから「寒子《かんご》」・・・な~んちゃってな推理はどげんでしょうか。ちなみにホダ木に成る冬の椎茸も「
寒子」と呼ばれとるようです。

写真はむかごご飯。

Mukagohan01

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2017年10月 9日 (月)

よりとり

未収録語シリーズ三百八十二。よりとり。
『てぐすと はりすの あいだにゃ よりとり いれとかにゃ すぐ おまつり してしまうばい』「道糸(釣り糸)と鉤素(ハリを結んだ糸)の間に縒り戻しを入れておかないとすぐに絡んで釣りにならないよ」

【縒りとり】竿先やリールからの釣り糸と鉤素の間でそれぞれを結んでお互いの縒りをとる仕掛けの一つで金属環になっとります。一般的には
縒り戻し・猿環《さるかん》・スイベル。「縒りとり」は浦言葉で方言。

写真が「縒りとり」。「みどりや仏壇店」の古いラジオCMではないですが、「縒りとりは選り取り見取りある」とです。

Yoritori_2

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2017年10月 2日 (月)

たてごえ。

未収録語シリーズ三百八十一。たてごえ。
『ちっとまえまで かざむきん せいやろが うしんなきごえと いっしょい たてごえの におーてきよったが このごら あんまし きいならんな』「少し前までは、風向きのせいか、牛の鳴き声といっしょに堆肥が臭ってきたけれど最近はあまり気にならないね」

【たてごえ】堆肥のこと。立て肥と書くとでしょうか。博多だけやなくて、けっこう全国的に使われとる方言(古い言葉)のようです。藁や落ち葉や糞尿などを縦(立て)に積み重ねるけんでしょうかね。

写真は糟屋郡須惠町の堆肥供給センター。

追記:堆肥はちゃんと袋詰・・・なんぞと書いとったら、白い袋は牛の飼料やないかとご指摘うけました。たぶん飼料に間違いなかろうて思います。失礼しました。jinndayuuさん、ありがとうございました。

Tategoe

おいしか餌ばちゃーんと食べさせてもらいよるね>牛乳牛さんたち。

Boe02

こちらは元岡の酪農場。

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2017年9月25日 (月)

とおせんばっちょ

未収録語シリーズ三百八十。とおせんばっちょ。
『こどもんあそびの とおせんぼうば なして とおせんばっちょて いうっちゃろかね ばっちょちゃ なんかいな』「子供の遊びの(通せん坊)をどうして(通せんばっちょ)と言うんだろうね。ばっちょというのは何だろう」

それがわかりゃぁ苦労はせんとです。というわけで「通せんばっちょ」。

【とおせんばっちょ】「通せんぼ」は辞書的には「通せん坊」。以下いろいろと遊び半分でばっちょ候補をずらずらと。

1:坊の訛り。
2:走りぐっちょの「ぐっちょ」みたいなゴロ合わせ語。言葉に調子つけるだけの接尾語。
3:戸口の通せん棒・閂《かんぬき》棒と考えると、棒の訛り。
4:閂棒の代わりに竹棒をつかった。竹笠=ばっちょ笠からの類推。
5:通せん罰(能古島の方言:石橋淙平)
6:唐船八丁:外国船を浜から八丁先に係留させたため(博多ことば:原田種夫)

これも外国船への「とおせんばっちょ」の一種でしょうかね。今津の元寇防塁。

Imazu00

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2017年9月18日 (月)

ちいちいふぐ

未収録語シリーズ三百七十九。ちいちいふぐ。
『あんたんがいの よめさんの しんてんちょうで たちおよぎ しよんなったばい』『うちの ちいちいふぐやろ いつ うまれるかしらんとに べそで こまると』「あなたんちの奥さんが新天町で立ち泳ぎしてたよ」「うちの臨月ふぐやろ。いつ生まれるかわからないのに外出好きで困るよ」

【ちいちいふぐ】直接的には小さなフグのこと。写真のようにお腹がふくらんでいることから、臨月の女性を例えていいよりますね。
【ちいちいふぐの立ち泳ぎ】これも大きなお腹をゆらゆら揺らせながら歩く姿の例え。
【でべそ】出たがり、外出好きの例え。

Chichifugu01


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2017年9月11日 (月)

こしうだき

未収録語シリーズ三百七十八。こしうだき。
『ちょうないかいちょうさんの つるんひとことで あーたば こしうだきするごと なったけん つぎの せんきょい でない』「町内会長さんの鶴の一声であなたの後援するようになったから、つぎの選挙に立候補しなさいよ」

そげなこと急に言われても・・・でありますが、町村レベルの小さな選挙じゃよくある話やったごたります。

【こしうだき】腰を抱いてささえる・・・という意味からでしょうか。後援者、援助者、応援団、パトロン。同じく腰に抱きつくような言葉に「腰巾着」がありますばってん、こっちの意味はぜ~んぜん違います。

あんまし適当な写真のなかったけん、こげなと。お櫛田さんの境内で。

Zyusyokinen12

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