2018年7月16日 (月)

はぜつりせっく

未収録語シリーズ四百十。はぜつりせっく。
『ばばさんから はぜつりせっくやけん ぼたもち こーてきないて いわれたっちゃが、なんかいな こら』「婆さまから(はぜつりせっく)だから、ぼた餅買ってきなさいと言われたんだけれど、なんだろう、これは」

【はぜつりせっく(沙魚釣り節句)】節句祝いのひとつで八朔(旧暦八月朔日)のこと。博多部での八朔は子祝(初節句祝い)で青笹に短冊や煎餅やいろいろな玩具などをぶら下げ親戚回りをして配ったげなです(明治博多往来図会:祝部至善:石風社)。
これと同じような行事が糸島市の芥屋に「短冊とり」「風止めまつり」として今も残ってます。

写真は室見川での沙魚釣り。季節的にちょうどよく釣れはじめる頃です。

Haze02

2004年9月6日撮影分なんで、まさに八朔のころのです。まぁたいがい古過ぎる写真ばってん・・・。

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2018年7月 9日 (月)

馬かっぷり

未収録語シリーズ四百九。馬かっぷり。
『なーなー こまかころ うまかっぷりして あそびよったろ』『なんな そら わんかっぷおおぜきが うまかとなら しっとるばってん』「ねえねえ、小さい頃、馬かっぷりして遊んでいただろ」「なんだいそれは。ワンカップ大関がうまいことは知っているけど」

【馬かっぷり】広げた手のひらと、親指以外の四本の指で(第一第二関節を折り曲げたまま=馬の歯のつもり)、友達の太ももなどをガブリとつかみ痛めること。

写真の方が話が早かですかね。んならば・・・

Umakappuri

筑後方言辞典(松田康夫:久留米郷土史研究会)を斜め読みしよって、「シシカップカップ=獅子の口歯=獅子舞」という言葉を見つけて思い出したもんです。

ついでのおまけ。小話をひとつ。警察署の取調室で・・・。
「厳罰にしてくださいて、被害届けがでとるが、お前、何ばしたとや?」
「はぁ、それがですたい、電車ん中で、隣に座ったミニスカートの女の子の、きれいか太ももば見よったらですね、つい、ムラムラっと来てですね・・・」
「それで、触ったっていうわけや?!」
「いや、ついつい、馬かっぷり・・・ば」

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2018年7月 2日 (月)

そねばる

未収録語シリーズ四百八。そねばる。
『あーた そとがまで そねばって あゆもーが そやけん えらそーに みゆるったい』「あなたはがに股で反りくり返って歩くだろう。だから偉そうに見えるんだよ」

【そねばる】反る。反っていること。反りくり返ること。見た目の姿や形を意味するときと、(悪い意味で)気持ちや態度を表しとる場合があるようです。

ただ、この「反る」がどうして「反ね(る)」に変化した(訛った)のか理由がわからんとですよね。
1:「反る」と「うねる(左右上下に曲がる)」の合成語?2:「反る」と「くねる(同上)」?などと無理やりこじつけてみよるとですが・・・。

もひとつ。「反ねばる」の「ばる」の方はなんかというと、「引っ張り曲げる・曲がる」で良さそうですが、見た目からすると「威張る」の「張る」とした方が正解のごたる気もしますね。ははは。

適当な写真が見つからんので、こげなもんでご勘弁。たいがい反そねばっとりますね。

Arabushi01

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2018年6月25日 (月)

はぎしみ

未収録語シリーズ四百七。はぎしみ。
『うちんいぬの へんなこえの きこゆるけん なんかいなて おもうたら ねとぼけて はぎしみしながら うなりよった』「我が家の犬が変な声が聞こえるから、なんだろうと思ったら寝ぼけて歯ぎしりしながら唸っていたよ」

【はぎしみ】歯ぎしりの訛り。いつもの「日葡辞書(九州方言→ポルトガル語対訳辞書:1603年」にも、haguiximi suru で収録されとりました。ついでながら、
【はぎし】歯茎《はぐき》の訛り。
【はじし】歯肉《しにく》と書いて歯肉《はじし》。
【歯齦】これも歯茎《はぐき》のこと。歯齦《しぎん》と読みます。ここらへんの言葉がなんかごっちゃになってしもうとりますね。よー区別つけきりません。

飼い主がしゃべくりおーとるうちに、待ちくたびれて寝てしもうたとでしょうね。

Dogfook

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2018年6月18日 (月)

つっぽじる

未収録語シリーズ四百六。つっぽじる。
『なっとうな さらに うつさんやったら  すぐ つっぽじーて よー かきまぜられんめえが』「納豆は皿に移さないままだと、すぐに穴を突き破ってしまってよくかき混ぜられないものね」

【つっぽじる】突き開ける。突き破ること。突く+穿《ほじ》る(突いて穴をあける)こと。ほじる=ほがす。
発泡スチロール製の容器は便利ちゃ便利ですが、粘《ねば》たてにっかとが難点ですたいね。まぁ人にもよるとですが、どっちかていうと「つっぽじる」より「つっぽがす」の方が多数派かもしらんですね。

写真は今はもう廃業された吉野さんがたの「博多納豆」

Hakatanatto

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2018年6月11日 (月)

栄ゆる歌ゆる見ゆる

未収録語シリーズ四百五。栄ゆる歌ゆる見ゆる。
『いわいめでたで えだもさかゆらはもしゅげるて うたゆりゃ いっちょまえの はかたもんに みゆるかも しらんな』「祝いめでたで、(枝も栄ゆりゃ葉もしゅげる)と歌えれば一人前の博多っ子に見えるかもしれないね」

【栄ゆる歌ゆる見ゆる】それぞれが「~える」の訛り。「日葡辞書(九州方言→ポルトガル語対訳辞書:1603年」にも「Miyomo sacayuqu(御代も栄ゆく)」、「miyu(見ゆ)」「itamiuo voboyuru(痛みを覚ゆる)」などと収録されとります。、もぅこれは訛りや方言というよか、むしろこっちの方が正統的な発音と考《ゆ》るべきでっしょうね。

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2018年6月 4日 (月)

山行き

未収録語シリーズ四百四。山行き。
『さっき あんたんがいの ばばさんに おーたら やまいきして うどでん さがしてこーて いいよんなった あいかわらず げんきで よかたい』「さっき、あなたのおうちの婆様に会ったら、山に入ってウドでも探して来ようとおっしゃっていたよ。相変わらず元気でいいことだよ」

【山行き】山に入って山菜・きのこ類・薪などを拾い収穫してくること。対語として「磯行き」。なんの資料で読んだか思い出せんとですが、同じ意味の言葉で「山ざらえ」というのがありました。

写真は篠栗の若杉山登山口の近くで・・・。

Takimon

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2018年5月28日 (月)

つっかけあきない

未収録語シリーズ四百四。つっかけあきない。
『しょうわんころまでな まーだ さかなやら はなやら つっかけあきないしに まわって きよんなったな』「昭和のころまでは未だ魚や花の行商しに回って来てあったね」

【つっかけあきない】行商、行商人のこと。
1:つっかけの由来を簡便手軽な下駄草履のこととすると(アルバイト的な?)個人行商・小行商人。
2:突っ掛け(棒)=そがり棒・朸《おうこ》・天秤棒とすると、目籠に天秤棒を突き掛け担って回った行商、行商人の意味になるごたります。

写真は志賀島のカンカン部隊(おしかさんたち)がカロウとんしゃった背負い缶。

Seoikankan

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2018年5月21日 (月)

つば

未収録語シリーズ四百三。つば。
『あーた えらい つばいろん わるかが どげんしたつな あめでん ぬれたつな』
「あなたずいぶんと唇の色が悪いけどどうしたんだい。雨にでも濡れたのかい」

【つば】唇。唾色《つばいろ》で唇の色。もちろん唾《つば・つばき》の意味でも使います。九州独特の表現で「日葡辞書(九州方言→ポルトガル語対訳辞書:1603年刊)」にも「tçuba=唇・下(しも=九州)の語」と収録されとる古い方言。

関連した、なんかよか画像ば探したとですが、見つからんかったんで「こげな」とでご勘弁。お櫛田さんの唇ならぬ嘴写真。

Zyusyokinen12

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2018年5月14日 (月)

なんてろんかんてろん

未収録語シリーズ四百二。
『なんてろん かんてろん えのぐ まぜくりゃ よかちゅうもんじゃ なかろうが まちっと きれいか いろば だしてみんか』「なんでもかんでも絵の具を混ぜればいいというものじゃないだろう。もうすこしきれいな色をだしてみろよ」

【なんてろんかんてろん】なにもかも。なにやかや。あれもこれも。あれやこれや。二つの意味(すべてorひとつひとつ)が含まれとるごたりますね。自分は「なんてろかんてろ」も「なんてろんかんてろん」は両方とも使わんとです。「なんでんかんでん」派ですね。
「てろん」の「ろ」は「ろ?」という疑問や不明の「ろ」ですかね。「なんでんかんでん」と「ろ?」が+された変形のような気がしますが、曖昧。

色や絵の具については、こげなもんがあります。読むだけ見るだけでも面白かですよ。

Iroziten

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